■“Dシェイプ”として生まれ変わった
清掃後に自動的にダストケースからゴミを吸い出す「ルンバ i7+」と同様に、“ダストステーション”が付属しており、ダストケース30個分のゴミをためておくことができるようになっています。
「ルンバ s9+」の大きな特徴は、ルンバシリーズとして初めて“D型シェイプ”を採用した点にあります。D型シェイプはネイトロボティクスの「Neato Botvac」シリーズなどが採用するスタイル。
従来のルンバは丸型シェイプでブラシ(吸引口)が中央部分(車輪の間)に配置されていましたが、最新モデルではブラシを本体前面に配置したことで幅が従来比で約30%広がりました。
それに加えて、吸引力はルンバ600シリーズに比べて約40倍にまでアップしたとのこと。飛躍的な能力の向上に驚くばかりです。
■CEOが語るs9+の新デザインになった理由
アイロボット・コーポレイション CEOで創設者のコリン・アングル氏は「クリーニングシステムの幅を広げるためにD型シェイプを採用しました」とコメント。
「幅を広げたことで清掃効率が高まり、部屋をより早くきれいにできるようになりました。ブラシを前方に配置しているため、部屋の隅のゴミをより取りやすくなっています」(コリン・アングルCEO)
ルンバは最も古くから続くロボット掃除機のシリーズですが、D型シェイプを採用するという意味では後発。D型シェイプの方がブラシを前方に配置して幅も広げられるというのは明らかですが、なぜこれまで採用してこなかったのかというと、「丸型とD型では動きのナビゲーションが異なるため」だとのこと。
アイロボットジャパン合同会社 プロダクト&マーケティングストラテジー部 部長の山内洋氏は、丸型からD型に変更した経緯について次のように話しました。
「ルンバs9+は部屋の隅や壁際のすき間にもアプローチできる『PerfectEdgeテクノロジー』を採用しています。さまざまな形状を試作評価した上で、狭い場所や袋小路に入った時に回転して出てきやすいことから丸型がベストと考えていましたが、センサーに技術革新があったことでD型でも正確に入って出てこられるようになりました」(山内部長)
s9+はvSLAMに加えて、部屋の間取りを学習して効率的に掃除する「Imprintスマートマッピング」も搭載しています。学習した間取りをスマートフォンアプリで確認し、フロア全体でなく「リビングだけ」とか「主寝室だけ」といったように決めた部屋だけ掃除することも可能です。