発表会場に行くと、すべての席に、サムスンのVRヘッドセット「Gear VR」が置かれていました。なんと、世界が注目する最新スマートフォンをVR映像でお披露目するという趣向。
従って、発表の瞬間はカメラで撮影することはできませんでしたが、会場はものすごい歓声でした。
新発表のGalaxy S7とGalaxy S7 edge
機種名でおわかりだと思いますが、Galaxy S7 edgeは、ディスプレイの左右にカーブを施し、正面から見ると、まるでフレームレスに見えるようなデザインを採用しています。S7は5.1インチ、S7 edgeは5.5インチの大画面を搭載しています。
カラーバリエーションは、どちらも4色です。
Galaxy S7/S7 edgeは、日本でも発売されたGalaxy S6/S6 edgeのデザインや機能を継承しつつ、より使い勝手に磨きをかけたという印象。
CPUのパワーやバッテリー容量なども着実に向上していますが、ただハイスペックというだけでなく、それを使いやすさや楽しさに結びつけることに主眼を置いて開発したとのこと。では、注目すべき進化のポイントを紹介していきましょう!
1.超速オートフォーカスのカメラ
背面カメラは1200万画素ですが、その「画素」が、これまでのスマホのカメラとは違います。一眼レフカメラと同じ「デュアルピクセルセンサー」を採用しています。
これは、個々のピクセルに2つのダイオードを搭載し、位相検出ができるというもの。つまり、画素それぞれが両眼を持っていて、どこにでもピントを合わせられるとのこと。実際に写真を撮ってみたところ、オートフォーカスが超速! 慌ててシャッターを押してもピンぼけの心配はなさそうです。
夜景など、暗い場所での撮影にもより強くなったようで、iPhone 6 Plusと撮り比べた画像を映し、優位性をアピールしていました。
2.画面オフでも確認できる時計やカレンダー
画面オフの状態でも、時計やカレンダーを常時表示できる「Always on Display」という機能も追加されました。時刻を確認するために、ボタンを押す手間が省けて、しかも電池はほとんど消耗しないとのこと。発光しない部分(つまり黒い部分)は電池を消耗しない有機ELを搭載しているからこそ実現できた機能と言えるでしょう。
3.ゲーム好きに嬉しい一括管理機能
ゲームを楽しむ人にも便利な機能が追加されました。「Game Launcher」というアプリで、ゲームを一括管理でき、そこから起動したゲームは、プレイ中に通知が届かないようにしたり、逆に、通知があった場合に、スピーディーにその対応を済ませてゲームに戻れるといった工夫が盛り込まれています。
また、プレイ中の動画キャプチャもできるようになりました。自分のテクニックを録画して、YouTubeに公開したい! という人には、うれしい機能ですよね。
4.表示できる情報が増えたエッジスクリーン
Galaxy S7 edgeだけが利用できる「エッジスクリーン」は表示できる情報が増え、アプリの切り替えや、友達との連絡など、より快適に利用できるようになりました。
5.新たに採用された防水仕様
防水に対応し、microSDスロットも搭載しています。Galaxy S5では、どちらも搭載していましたが、S6/S6 edgeでは非対応だったので、ユーザーの要望に応えの復活と捉えていいでしょう。
なお、この2機種のどちらが発売されるか、あるいは両方発売されるかは、国によって異なるとのこと。日本では、ハイエンドのGalaxy S7 edgeが大手キャリアから発売されるのではないかと思います。
全天球カメラ「Gear 360」も!
「Gear 360」は目玉おやじのような全天球カメラです。球体の両側にカメラを搭載し、ぐるりと周囲を撮影できる仕組み。静止画でもなく動画も撮影可能。撮った写真や動画は自動的にGalaxyに転送され、それをFacebookなどでシェアでき、Gear VRを使えば、全方位を見渡せる迫力のある画像として楽しめるという仕掛け。
発表会には、FacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグ氏がサプライズゲストとして登場。FacebookのモバイルVRへの取り組みなどについて熱く語っていました。
このGear 360の日本発売は、いまのところ「未定」だそう。でも、発売されると思います。出すべきだと思います。絶対に売れると思います。期待して朗報を待ちましょう!
(取材・文/村元正剛)
iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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