1979年に生まれた「プラマン」について改めて紹介しておきましょう。「プラマン」が生まれる前の1970年頃といえば、万年筆は高価で高級な筆記具。庶民にとってはまさに “高根の花”という存在でした。そこで、従来の金属のペン先を持つ高級品としての万年筆ではなく、「誰でも手軽に使えるような樹脂のペン先の万年筆を…」という思いから開発されたのが、プラスチック万年筆「プラマン」でした。
ペンの気軽さと万年筆の情感を筆跡に残す「プラマン」のあの書き心地は、独特のペン先構造によって構成されています。インキが多数の微細な孔(あな)を通り、すきまのような細い空間を重力や方向に関係なく浸透していく “毛細管現象” をペン先に採用。試行錯誤の末に完成した成型用ノズルは、当時の開発者(東氏・吉村氏)の頭文字をとった 「AYノズル」と呼ばれているのだとか。こうした “開発者冥利” につきる逸話も魅力的です。
独自の「やじり型」のペン先を採用し、固定するホルダーの上下の長さを変えることで、ペン先にしなりを生み出しています。そのため、垂直に立てて書くと細いタッチに、傾斜をつけて寝かせれば太い線にと、表現のディテールを自由自在に操ることが可能です。
ボディカラーの “海老茶色” に映える金属性の “ロングクリップ”、そしてインキ色を表す “カラーインジケーター”。発売当初から40年間変わらない「プラマン」は2017年に“ロングライフデザイン賞”を受賞しました。
現在は日本国内だけではなく、アジア、ヨーロッパ、アメリカ大陸と世界各地で愛されるブランドへと成長。40周年を記念して販売された限定カラーには、世界各国のプラマンファンから熱い支持が集まり、定番のインキ3色(黒・赤・青)に、新色6色(バーガンディ、ブルーブラック、オリーブグリーン、 ダークグレイ、ターコイズブルー、セピア)を追加した全9色が勢ぞろいしました。
時代の急速な変化に流されることなく、定番を貫き通す強さと、新しさを取り入れる柔軟さ。この春、あなたの文房具に「プラマン」を加えてみてはいかがでしょうか。
>> ぺんてる「プラマン」
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