史上初のLED式デジタルウォッチ「ハミルトン パルサー」が世に産声をあげたのは、今をさかのぼること半世紀となる1970年5月のこと。可動部品を一切持たず、音を立てることもなく、正確に時を刻み続けるデジタル時計の発表は、それまでの腕時計の概念を一変させるものでした。
続く1972年に発売された「P1」はさらにフューチャリスティックなデザインで人々を魅了。アヴァンギャルドなクッション型ケースと18Kイエローゴールドブレスレットを備えた同モデルの発売価格は2100USドル、当時自動車1台分に相当する驚きの価格設定にも関わらず、数多くのセレブリティがこぞって買い求めました。わずか400本しか製造されなかった希少なモデルでしたが、その1本を手にすることができた幸運なユーザーの一人に、あのエルヴィス・プレスリーがいたともいわれます。
さらに翌1973年には一般用モデルとして「P2」を発売、丸みを帯びたステンレススチールケースと改良されたチップモジュールで、デジタルウォッチ市場を開拓。キース・リチャーズ、エルトン・ジョン、ジョー・フレージャー、ジョヴァンニ・アニェッリ、そしてアメリカ合衆国大統領ジェラルド・フォードまでもが「P2」を愛用するなど、多くの人々から熱狂的な支持を集めました。
まさにこの伝説的なモデルの復刻として発表されたのが、まもなく発売となる「ハミルトン PSR」。登場するのは「ステンレススチールモデル(Ref.H52414130)」(9万円/税別)と、「イエローゴールドPVDモデル(Ref.H52424130)」(12万円/税別)の2バージョン。特にイエローゴールドPVDは世界1970本限定、特製BOXにおさめられた特別仕様となっています。
デザインのベースになっているのはいずれも1973年発売の「P2」で、サイズ、デザインともにオリジナルモデルを忠実に再現。一方で風防はルビーからサファイアクリスタルに変更し、時刻表示は液晶ディスプレイと有機EL(OLED)テクノロジーを組み合わせたハイブリッドディスプレイを採用。
またバックライトを持たないことでエネルギー消費の低減も実現するなど、レトロフューチャーなフォルムの中に現代ならではのテクノロジーを搭載しています。
日本国内での発売は5月初旬より、都内ハミルトン直営店およびBEAMSにて先行予約受付を開始予定。特に数量限定のイエローゴールドPVDモデルは時計ファンのみならず、ファッショニスタにも見逃せないアイテムのひとつになりそう。
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(文/&GP編集部)
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