2016年売れ筋の動向は?
いまカメラ業界では「高級コンデジ(コンパクトデジタルカメラ)」と呼ばれるジャンルが白熱しています。画質の良さを左右するセンサーに、従来のコンデジ(1/2.3〜1/1.7型)より大きい「1.0型」サイズ(13.2×8.8mm)のモデルが充実してきました。
「スマホじゃ物足りないけど、一眼はかさばる」「メインは一眼だけど、もう一台サブカメラが欲しい」という層のユーザーに響き、売り上げを伸ばしているといいます。
満を持してニコンも1型センサーのレンズ一体型コンデジを発表。それが「DL」シリーズです。
しかも3機種同時ということなので、なにがどう違うのか、選ぶポイントなどをチェックしていきましょう。
「DL」シリーズとは?
登場したのは、①「DL18-50 f/1.8-2.8」②「DL24-85 f/1.8-2.8」③「DL24-500 f/2.8-5.6」の3機種。
「D」は同社のデジタル一眼レフに使われ、ハイクオリティをイメージさせるイニシャル。「L」はニコン伝統のレンズNIKKOR LENSの「L」とのこと。
そのあとに続く数字はレンズのスペックを表しています。
たとえば「18-50」なら35mm判換算で18~50mm相当の焦点距離。「f/1.8-2.8」は開放F値が1.8~2.8を表します。数字が低いほど明るいレンズで、性能も上とされています。
高級コンデジのセンサーサイズが各社1.0型になってきたということは、同クラスのカメラ選びの基準のひとつは「レンズのスペックの違い」です。DLシリーズのネーミングはそんな時代を象徴しているのかもしれません。
外観はいずれもカッチリとクラシカルで正統派なイメージ。長年のカメラファンも持ちたくなる質実剛健なデザインが魅力です。
「DL18-50 f/1.8-2.8」は超広角ズーム
DLシリーズの中でも、本格派カメラ好き待望の機種がこちら。
このクラスのカメラにおいて35mm判換算で18mmという超広角の機種は前例がなく「別世界が撮れそう」といった声も聞こえてくるほど。
目の前の風景がかなりワイドに切り取れるため、風景写真や街のスナップをダイナミックに表現したい人は気になる存在。
また、50mm(35mm判換算)は自然な画角で切り取れます。ポートレートやテーブルでの料理撮影にもちょうどいい画角。
開放F値が1.8~2.8という明るいレンズなので、室内を撮りたい人やボケ味を活かして撮りたい人も嬉しいですね。
ニコンダイレクト限定価格:10万5300円、12万5280円(EVFキット)
【その他の特徴】
・ズーム:ズームレバーによる無段階調整と、レンズ周りのステップズームリングを手動で回す2種類。(18mm、20mm、24mm、28mm、35mm、50mmの6つの焦点距離が選べる)
・フラッシュ:内臓フラッシュがないので、常にその場の光の雰囲気を重視する人向け
・ファインダー:左端に、別売のチルト式電子ビューファインダーが付けられる
・背面モニター:チルト式
・カラー:ブラック
「DL24-85 f/1.8-2.8」は仕事、週末、旅行の万能型
いろんなシーンで撮りたい人には、幅広い画角をカバーしてくれるこちらがベスト。
24mmの広角は風景や室内の撮影が得意ですし、ポートレートを撮影する時には、背景がほどよくボケて人物が引き立つ85mm(35mm判換算)という画角が重宝します。
マクロ撮影が好きな人にもこの機種は便利。レンズ周りのステップズームリングで「S.macro」に設定するだけなのでサクッと撮れます。
しかもこちらも明るいレンズなので(開放F値1.8~2.8)、背景のボケ感も存分に味わえてしまうのです。
超望遠をあまり使うことがない人なら、このカメラでほぼ全てをカバーできるでしょう。
ニコンダイレクト限定価格:8万460円、10万440円(EVFキット)
【その他の特徴】
・ズーム:ズームレバーによる無段階調整と、レンズ周りのステップズームリングを手動で回す2種類(18mm、20mm、24mm、28mm、35mm、50mmの6つの焦点距離が選べる)
・フラッシュ:内臓フラッシュあり
・ファインダー:センターに、別売のチルト式電子ビューファインダーが付けられる
・背面モニター:チルト式
・カラー:ブラックとシルバー
飛行機や野鳥を狙える「DL24-500 f/2.8-5.6」超高倍率ズーム
スポーツシーンや、野鳥、飛行機から月まで、遠くのものを撮りたい人には断然こちら。500mm(35mm判換算)は、月の表面まで写せるという超望遠レンズ。
通常の手ぶれ補正モード「NORMAL」に加え、スポーツなどの動体撮影時に適した「SPORT」モードも搭載されているので、手持ちでの超望遠撮影にも気軽にトライしたくなります。
超望遠の撮影時に心配なのは「ピントが早く合うかどうか」。デモ機で試した限りでは、その点もストレスありませんでした。レンズも500mmF5.6は屋外で撮影するなら十分明るいと言えます。
ちなみにDLシリーズ3機種はいずれも動体捕捉にすぐれた位相差AFと、暗所でも高精度に合焦するコントラストAFを搭載。3機種ともオートフォーカスのスピードは快適です。
ニコンダイレクト限定価格:11万9880円
【その他の特徴】
ズーム:電動ズームレバーによる無段階調整。スムーズなズームレバーなので素早く500mmまで合わせられる
フラッシュ:内臓フラッシュあり
ファインダー:内臓式の電子ビューファインダー
背面モニター:バリアングル式
カラー:ブラック
発売時期は、3機種とも6月の予定。上記で紹介したニコンダイレクトでは、32GBSDカード、オリジナルボールペン、5%クーポンがもらえる限定先行販売を受付中です。
「CP+2016」(2月25日〜28日)では、デモ機をタッチ&トライできます。気になる人は会場へ!
http://www.cpplus.jp
(文/&GP編集部)
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