Googleアプリなしでも欲しくなる!? HUAWEI P40 Pro 5Gの真価とは

ズーム倍率は前モデルのP30 Proと同じですが、センサーの大きさや性能が向上したためか、10倍以上の倍率で撮影しても、かなり鮮明な画質で撮れるように進化していました。手ブレ補正の精度もグンと進化した印象です。

▲肉眼でも判別がつかない被写体をズームアップしてみた

▲最大の50倍ズームで撮影した結果。「HUAWEI P40 Pro」という文字を読み取ることができた

「HUAWEI Golden Snap」という新しい機能も追加されました。デフォルトの「写真」ではなく「アニメーション写真」(短い動画)に設定して撮ると有効な機能で、シャッターを押すと数コマが撮影され、AIがベストショットを選んでくれます。それだけならさほど目新しくはないのですが、さらに偶然写り込んだ通行人を消したり、ガラス越しに撮った時に写り込む反射を消したりもできるんです。

▲被写体の後方に通行人が写ってしまった場合、「編集」画面を開いて「通行人を削除」をタップすると…

▲このように通行人を消した写真を残せる

▲ショーケースに陳列された物などを撮影した場合に、ガラスへの映り込みを抑えて、被写体がはっきり見える写真を残せる

P40 Pro 5Gのディスプレイは約6.58インチで、解像度は2640×1200ドット。リフレッシュレートは最大90Hzで、映画にも使われる「DCI-P3」という広い色域の表現に対応しています。

プロセッサーは、ファーウェイ製では最高峰の性能を誇る「Kirin990 5G」で、メモリ(RAM)は8GBが確保されているので、ゲームでも画像編集でも軽快に操作できるはずです。バッテリー容量は約4200mAhで、最大40Wの急速充電に対応。さらに最大27Wのワイヤレス充電にも対応しています。5Gは国内3キャリアに対応し、デュアルSIMスロットに加えて、eSIMも使えます。

▲2枚のnanoSIMを挿して同時待ち受けができるが、5Gは1枚に限られる。eSIM(組み込み型SIM)にも対応したので、海外渡航時にも重宝するだろう

申し分のないスペックを実現したハイエンドモデルですが、購入を決めるにあたり、ひとつだけ注意が必要です。4月に発売された「HUAWEI Mate30 Pro 5G」と同じく、GMS(Googleモバイルサービス)には対応していません。「Gmail」「Chrome」「Googleマップ」「YouTube」などのGoogle純正アプリはプリインされておらず、「Playストア」にもアクセスできません。ただし、プリインの「メール」アプリでGメールを送受信することはでき、「ブラウザ」からウェブ版の「Googleマップ」や「YouTube」を利用することはできます。

アプリは、HMS(Huaweiモバイルサービス)に対応するアプリを、「AppGallery」というストアからダウンロードできます。ほかにも、いま使っているスマホから移すなど、アプリをインストールする手段はいくつかあるのですが、どうしても使いたいアプリがある場合は、それが使えるかどうかを事前に確認すべきでしょう。

▲「LINE」「メルカリ」「U-NEXT」「乗換案内」など、「AppGallery」で配信されるアプリは増えつつある

 

■3万9800円でクアッドカメラ+5Gに対応

ファーウェイは、昨年は「HUAWEI P30 lite」、一昨年は「HUAWEI P20 lite」など、コスパに優れたSIMフリースマホを大ヒットさせています。そして、今年の夏は「P lite」シリーズとして2機種が発売されます・

HUAWEI P40 lite 5Gは、機種名の通り5Gに対応するモデルです。プロセッサーは、P40 Pro 5Gに搭載されるKirin 990よりもグレードが低い「Kirin 820 5G」ですが、それでも最大2.36GHzのオクタコアで、ハイエンドモデルと比べても遜色がない動作性を期待できます。

▲約6.5インチの液晶ディスプレイを搭載するHUAWEI P40 lite 5G

▲カラバリは、スペースシルバー、クラッシュグリーン、ミッドナイトブラックの3色。いずれも光沢が強めで、リッチな質感だ

背面にはAI対応のクアッドカメラを搭載し、メイン(約6400万画素/F1.8)+超広角(約800万画素/F2.4)+マクロ(約200万画素/F2.4)+被写界深度(約200万画素/F2.4)という構成。4Kビデオや960fpsのスローモーションに撮れるなど、標準的なスマホよりもワンランク上の楽しみ方ができるでしょう。

▲約6400万画素をメインとするクアッドカメラシステムを搭載

HUAWEI P40 lite Eは、4G対応モデルで、純粋にP30 liteを後継するモデルといえます。2万4800円というお手頃価格ですが、約6.39インチのディスプレイは、パンチホール型のフロントカメラを搭載することで約90%の画面占有率を実現。背面には、メイン(約4800万画素/F1.8)+超広角(約800万画素/F2.4)+被写界深度(約200万画素/F2.4)のトリプルカメラを搭載しています。

▲最も安いHUAWEI P40 lite Eも、上位モデルと同じくパンチホールデザインを採用

▲カラバリは、オーロラブルーとミッドナイトブラックの2色

 

■高コスパのタブレット3機種も発表

スマートフォンと同時にタブレット3機種も発表されました。約10.8インチの高精細ディスプレイを搭載する「HUAWEI MatePad Pro」は5万9800円で、6月12日に発売されます。Kirin 990を搭載するパワフルに使えるタブレットで、Harman Kardonがチューニングした4チェンネルのスピーカーで迫力のあるサウンドを楽しめることも利点。別売のキーボードと接続させてPCのように使ったり、別売のスタイラスペンでイラストを描いたり、手書きのドキュメントを作成したりもできます。

▲仕事にも、プライベートでもバリバリ使い倒せそうなHUAWEI MatePad Pro。別売のキーボードは1万4900円で、スタイラス「M-Pencil」は9990円

スペックを抑えた普及モデル「HUAWEI MatePad」は、約10.4インチのディスプレイを搭載し、LTEモデルが3万6182円で、Wi-Fiモデルが2万9800円。どちらも6月12日に発売されます。さらに、8インチ画面のコンパクトな「HUAWEI MatePad T8」も発表されました。市場想定価格は1万3900円で、7月初旬に発売されます。

▲約10.4インチ画面のHUAWEI MatePadもM-Pencilに対応している

▲約8インチ画面のHUAWEI MatePad T8は、片手でつかめるサイズ感

なお、タブレット3機種もGMSには対応せず、HMSのみの対応です。アプリは「AppGallery」からダウンロードすることになるので注意が必要です。

>> ファーウェイ

 


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取材・文/村元正剛

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

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