ヒントはホバークラフトやミニ四駆!?バルミューダ初のクリーナーが斬新すぎる

■これまでとは明らかに違う掃除体験

発表会場で実際に「BALMUDA The Cleaner」による掃除を体験してみたが、従来の掃除機とはまるっきり異なる清掃体験が得られるという印象を受けた。

一般的な掃除機はヘッドを前に進ませて、前方からゴミやホコリを吸引するスタイルだ。日立のように後方からも吸引しやすい構造を採用しているメーカーもあるものの、ブラシローラーは基本的に1つで、前方からも後方からも吸い込むスタイルの製品は筆者の知るところではない。

電源オフの状態ではヘッドが重く感じるが、電源をオンにすると確かに摩擦が減り、“浮いているような感覚”とまではいかないものの、片手でスッと前後左右、自由自在に動かせるのを実感できた。

壁際を掃除する場合も、普通の掃除機だとヘッドを前後に動かしながら、少しずつ左か右にずらしていくやり方になるが、BALMUDA The Cleanerだと角ローラーの手助けもあって、スーッと左右に動かして掃除できるのが面白い。

▲ヘッドを左右にスーッと動かせるので、壁際の掃除もしやすい

椅子の脚の周りなども、ハンドルを左右にひねるような動作によってヘッドを回転させられるので、スムーズに掃除することができた。

下重心型の掃除機の場合、手元にモーターやサイクロン機構などがある上重心型と違ってスティック掃除機として使えないモデルも多いが、BALMUDA The Cleanerはハンディタイプとしても使えるようになっている。本体からヘッドとハンドルを取り外し、ハンディ用のハンドルを取り付けるという手間が必要ではあるものの、ハンディ掃除機としてのデザインも違和感がなく仕上がっている。

下重心型は重心が手元から遠いためフロア掃除がしやすい一方で、ハンディとして使えない、使いにくいという難点があった。それをクリアする一つの方法がエレクトロラックスの「エルゴラピード」のように、ハンディタイプの本体を着脱できる「2 in 1」タイプだった。BALMUDA The Cleanerはエルゴラピードほどハンディ掃除機としてサッと使えるというわけではないものの、ハンディ用のハンドルを用意し、ハンディ掃除機としてのデザインもしなやかに仕上がっているところは、バルミューダらしい回答だと感じた。

今回の試用はちょっとした疑似ゴミをまいての清掃体験だったため、BALMUDA The Cleanerの本当の清掃性能がどのくらいなのかを実体験するまでには至らなかった。しかし片手で動かしてみたり、ほうきやモップを持つように両手で動かしたりと、自分の使いやすい使い方で操作ができること、さらにそのユニークな動きは、ほかの掃除機では得られない清掃体験だったことは間違いない。

デザインもミニマルで、おしゃれな空間でもそうでない家でも、どこでもマッチしそうだ。BALMUDA Store 松屋銀座や主要家電量販店、百貨店、インテリアショップなどで10月15日から予約受け付けを開始するとのことなので、興味がある方はぜひ一度見て触ってみるといいだろう。

>> 「BALMUDA The Cleaner」

<取材・文/安蔵靖志>

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安蔵靖志|IT・家電ジャーナリスト 一般財団法人家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー、スマートマスター。AllAbout家電ガイド。ITや家電に関する記事執筆のほか、家電の専門家としてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。Facebookはこちら

 

 

 

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