■ルンバのような動きを自らプログラミング可能
「iRobot Coding」は簡単なブロックを組み合わせるだけでプログラミングを学べる「グラフィック・ブロック」、さらにテキスト(Swift言語)で書いたコーディングスクリプトを組み合わせた「ハイブリッド・ブロック」、フルテキストコードで本格的にコーディングができる「フル・テキスト」の3レベルに分かれており、小学生から大人まで幅広い教育に利用できるようになっている。
発表会には、発売前のRootを使って全国の小学校でパイロット授業を実施してきたRootエデュケーショナルインストラクターの為田裕行氏も登壇した。為田氏は「Root」と「iRobot Coding」の魅力について大きく4つあると語った。
ひとつめは「人の役に立つ実用的なロボットとしての未来を感じさせる」ということだ。
「実際に教室で『アイロボットを知っている? ルンバを知っている?』と聞くと、多くの子が知っています。ルンバがどういう仕事をするか、どう役立つか分かっているんです。知っているからこそ、それをRootでやるならどうすればいいか。ルンバみたいな動きを自分で作ってみたいと思えるのが大きい」(為田氏)
ふたつめが「プログラミング教育の第一歩としての敷居の低さ」だ。
「画面の中でプログラミングを学ぶ教材もあるが、Rootの場合は手に触れられるロボットが手元にある。子供たちの第一声が『かわいい!』なんですよね。目に光が灯って、生きているように思える。
さらにルンバを知っているからこそ、こんな動きをするんだなというのが分かる。光らせることもできるし音も出せる。磁石が付いているのでホワイトボードを垂直に上ることができる。
Rootを光らせたい子、動きを楽しみたい子、音を出したい子、曲を作ってみたい子もいる。1つずつ積み上げていかなければならない、練習しなければならないのではなく、最初から自分が好きなこと、やりたいことをすぐに実現できるのが大きい」(為田氏)
3つめは「プログラミング教育の拡張性」だ。
「1時間目はブロックを積み上げていくだけですが、Rootの動かし方も、角度を少し変えたい、1mm単位で動かしたいなど、やりたいレベルが上がっていきます。それに対応できる拡張性があるだけでなく、その上にレベル2、3にも進める。光らせたり、ペンを使って絵を描いたり、音楽で作曲の授業をしたりもできるので、いろいろな授業に組み込める拡張性が魅力です」(為田氏)
4つめが「テクノロジーで問題を解決するロールモデルの存在」だと為田氏は語る。
「ロボットのプログラミングができるだけでなく、その先にルンバがあってアイロボットがあってコリン・アングル(CEO)の存在があります。世の中はこうやって社会を変えていける、行けたんだというのが子供たちにとって分かりやすい。
ロールモデルがあることで、触ったロボットがどんなところまで行けるのか分かるんです。ゆくゆくはアイロボットのエンジニアがRootでプログラミングするとこんなすごいことができるというのを見せてもらったりとか、そこまでつなげられるのがRootの魅力です」(為田氏)
アプリだけでプログラミング体験も