小さいのに早くて滑らか、オシャレな自転車。週末は英国モールトン「自転車博覧会2016」

1962年に設立された「アレックス・モールトン・バイシクル」時代のビンテージモデルから最新モデルまで、本国公認の貴重なコレクション22台を時代ごとの検証とともに紹介。さらに自転車そのものの持つ機能美とともに、モールトン氏のユニークかつ合理的な開発哲学についても探っていく。

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小さいタイヤながら、普通サイズの自転車とホールベースは変わらない。接地抵抗、空気抵抗を軽減することで、高速走行を可能とした

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初期タイプのフレームは「Fフレーム」と呼ばれるタイプ。1960年代

モールトンは小さなタイヤとスリムなデザインから、街のりに便利な小径車と思われがちだが(実際、街中での取り回しはいい)、小さいタイヤは接地抵抗を減らし、スリムなデザインは空気抵抗を減らすためのものであった。1986年には伴走車なしで当時の世界最高スピード82km/hを記録したことも知られている。

高速走行トライアルに使われた、カウル付モールトン

また、モールトン博士は1960年代に自動車「ミニ」に使われたサスペンションを開発したことも有名。ラバーコーンに液体を封入した「ラバーコーンスプリング」は、自転車にも生かされている。

このほか会期中は「RATIO&C」「OVE」をはじめとする話題のサイクルショップやカフェとの連動企画「バイシクル・カフェ・リーグ」、ギャラリートーク、小径車試乗会などを開催。青山の街を散策がてら立ち寄ってみれば、自転車好きはもちろんそうでない人にも新しい発見がありそうだ。

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現行モデルは独特のトラスフレームを採用。「シルキー(絹のよう)」と呼ばれるしなやかな乗り心地。もちろん高速走行もこなせる。ハイグレードモデルで200万円を超える高級車だ

モールトンは現在、日本ではダイナベクターが取り扱っている。http://www.dynavector.co.jp/moulton/

 

【自転車博覧会2016モールトン展~素晴らしき小径車の世界 概要】
・会期:2016年5月3日(火・祝) ~ 5月31日(火) ※会期中無休
・時間:11:00~19:00
・会場:伊藤忠青山アートスクエア www.itochu-artsquare.jp

(文/&GP編集部)

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