右側面には音量キーと電源キーを搭載。電源キーは指紋センサーを兼ねていて、ダブルタップで、よく使うアプリを呼び出す「パワータッチ」という新機能も追加されています。従来のmoto gファミリーは、背面のモトローラのロゴに指紋センサーが搭載されていて、個人的には押しやすく感じていましたが、側面の指紋センサーも反応はよく、すぐに慣れました。なお、インカメラによる顔認証にも対応しています。
左側面にはGoogleアシスタント専用キーとSIMスロットを搭載。2枚のnanoSIMを挿せて、5Gと4GのDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)に対応。2枚目のSIMの代わりにmicroSD(最大1TB)を挿して、ストレージの拡張もできます。
カラーは1色(イリディセントスカイ)のみ。サラサラとした手触りで、指紋が付着しにくく、光の当たり方によって表情が変わる上品な仕上がり。左右にしっかりめのカーブが施されているので、手にも馴染みやすいです。
底部にはUSB Type-Cとイヤホンジャックを搭載。内蔵スピーカーはシングルですが、コンテンツによってオーディオ効果を変更できる機能を備えています。
■マクロ撮影用リングライト、デュアル撮影機能を初搭載
アウトカメラは、メインカメラ(6400万画素)+超広角/マクロカメラ(1600万画素)+深度センサー(200万画素)という構成。メインカメラは、4つの画素を結合させて1つの画素として使うクアッドピクセルテクノロジーを採用。光を効率よく取り込めるので、暗い場所でも鮮明な画質で撮影できることが特徴です。
そしてmoto g100ならではの特徴が、マクロ撮影時にリングライトを点灯できること。スマホで接写する場合、スマホ本体の影で被写体が暗くなったりしがちですが、それを防げる仕様です。もちろん、通常撮影用のフラッシュライトも備えています。
フロントカメラは、1600万画素(メイン)+800万画素(超広角)のデュアルカメラ。超広角は118°の画角で撮れるので、グループでの自撮りや背景を広く写したい時に重宝するはず。
アウトカメラとインカメラを同時に使ってビデオを撮影できる「デュアルキャプチャーモード」も追加されました。それぞれのカメラの画角を切り替えたり、上下左右の配置を変えたり、どちらかをワイプのように小さく表示させることも可能。レポート動画を撮っている人に役立つこと請け合いです。
■外部ディスプレイと接続する「Ready For」も利用価値大
テレビやパソコンなどとケーブルで接続して、大画面で各種アプリやビデオ通話などを利用できる新機能「Ready For」も追加されました。ケーブルは市販のUSB-C HDMI変換ケーブルを利用でき、接続を認識すると、moto g100の画面をタッチパッドに切り替えてマウスのように操作できます。
筆者はHDMIポートのあるパソコンは持っていないので、テレビと接続してみましたが、操作は簡単。ビジネスに役立ちそうなことはもちろん、YouTubeを大画面で見るなど、シンプルな楽しみ方もできます。まだ試していませんが、ビデオ通話時には、ユーザーが動いても画面の中心に映るように自動で調整される機能も利用できるそうです。
■従来のmoto gモデルを大きく上回るパフォーマンスを実現
プロセッサーはハイスペック向けのSnapdragon 870。RAM(メモリ)は8GB、ROM(ストレージ)は128GBと、従来のmoto gファミリーとは一線を画するパワフルな仕様を実現しています。
従来のmoto gファミリーの操作感は、価格として十分だけど上位機種と比べるとそれなりに…という印象でしたが、moto g100はタッチレスポンスは迅速かつ滑らか、アプリの起動もキビキビと、とても心地良く操作できます。
5000mAhの大容量バッテリーを内蔵しているので、多少ヘビーに使っても、1日で電池がなくなってしまう心配は無用。本体を持って2回振るとライトを点灯でき、手首を2回ひねるとアウトカメラが起動し、さらに2回ひねるとインカメラに切り替わるといった「Motoアクション」も健在。
従来のmoto gファミリーのスマホは、必要十分な機能を備えて、価格も手頃で、 “安全な選択” という印象でした。moto g100は、堅実さに加えて、使う楽しさが大きくバージョンアップ。moto gファミリーの中では最高価格ですが、他社のスマホに比べると、かなりコスパが高い端末と言えそうです。
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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