Rを超えたゴルフの頂点!高性能版ゴルフGTIは、ブースト機能でモアパワー獲得

クラブスポーツ仕様は、これまでポルシェやBMW、アウディなどの、一種のハイパフォーマンスモデルの称号として与えられてきました。中には競技専用モデルもありますが、大半は、普段は日常の足としてドライブでき、週末はサーキットでモータースポーツを楽しむ…。そういったアツいイメージ満点の称号です。

そんなクラブスポーツというネーミングを、フォルクスワーゲンが世に定着させたホットハッチの代名詞=ゴルフGTIに冠したわけですから、同社の意気込みが伝わってくるというもの。

これまでゴルフのトップエンドを担ってきた「ゴルフR」の2リッター TSI エンジンをブラッシュアップ。ゴルフRの最高出力280馬力/最大トルク38.7kg-mに対して、GTI クラブスポーツは最高出力265馬力、最大トルク35.7kg-mを発生させます。

数値だけを見ると、性能を落としたデチューン版か? と落胆されるかもしれませんが、ご心配なく。アクセルペダルを深く踏み込み、デュアルクラッチトランスミッションである6速DSGをキックダウンさせると、約10秒間、ターボチャージャーのブースト圧がアップ。その時の最高出力は、ゴルフRを超える290馬力、最大トルクはゴルフRに並ぶ38.7kg-mとなるのです。

ゴルフGTI クラブスポーツ・トラックエディション

このブースト機能は、発進時の“ローンチコントロール”機能にも対応。ヨーロッパの公表値では、静止状態から100km/hまでの所要時間が5.9秒。最高速は250km/hに達します。

また、ゴルフRは“4モーション”と呼ばれるフルタイム4WDを採用しているのに対し、GTI クラブスポーツは、ベースとなったGTIと同じくFFのまま。そのため、前輪に電子制御油圧式ディファレンシャルロックを装備して、コーナリング時においてもパワーを確実に路面へ伝えられるよう配慮しています。

主にパワートレインの違いによって、ゴルフRの車両重量が1500kgなのに対し、GTI クラブスポーツは70kgも軽い1430kg。エンジンスペック以上の走りの違いを期待できそうです。

もちろん、単なるパワーアップに終始せず、ブレーキ性能も強化されています。ベーシックなGTIに備わるブレーキディスクは、フロントが直径312×厚さ25mm、リアが300×12mmなのに対し、GTI クラブスポーツのそれは、フロント340×30mm、リア312×22mmへと大径化されています。もちろん、前後ともベンチレーテッドディスク仕様で、ハードなブレーキングへの耐性も上げています。

ゴルフGTI クラブスポーツ・トラックエディション

 ■ルックスからもハイパフォーマンスを主張

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