ハイレゾで動画が撮れる!あなどれないスマホ「HTC 10」

こだわりのメタルボディが印象的

HTC 10は、同社のフラグシップモデルとなる5.2型のスマホ。フルメタルのボディは、エッジ部分が鏡面仕上げになっており、照明を当てると、背面のマット仕上げの部分とのグラデーションが美しく輝きます。中央部はそこそこ厚みがありますが、側面間際の最薄部は3mm。手にフィットするラウンドフォルムとなっています。

 

背面の光沢が美しい

背面の光沢が美しい

フレームとガラスがシームレスなデザインに

フレームとガラスがシームレスなデザインに

 

正面は、ガラスとメタルフレームの間にベゼル領域がなく、シームレスなデザインに仕上げられています。また、ディティールにもこだわっており、表面のギザギザで電源ボタンと音量ボタンを区別できます。

 

国内では3色展開

国内では3色展開

 

国内向けのバリエーションは「カメリアレッド」「カーボングレー」「トパーズゴールド」の3色。グローバルモデルにあるシルバーは発売されません。

サウンドは「ウーファー搭載」&「ハイレゾイヤホン同梱」

物理キーを配置した関係で、スピーカーが従来モデルとは異なり、下部の側面に移りました。上側のスピーカーが高音を担う「ツイーター」、下部が低音を担う「ウーファー」として機能。それぞれ専用アンプを搭載しており、迫力あるサウンドを楽しめます。ハイレゾ対応については、プロセッサーの中には24bit対応のHi-Fi DACを組み込み、192kHz/24bitまでのFLAC/WAV形式のファイルをサポートします。

 

下部スピーカーはウーファーの役割

下部スピーカーはウーファーの役割

 

国内のスマホとして初めて、ハイレゾ対応イヤホンを同梱したことも特徴です。「カメリアレッド」「カーボングレー」には黒のイヤホン、「トパーズゴールド」には白のイヤホンが同梱されます。

 

ハイレゾ対応イヤホンを同梱。チューニングも可能

ハイレゾ対応イヤホンを同梱。チューニングも可能

 

HTCによれば、人は耳の形や年齢により、聞こえやすい周波数が異なるとのこと。そこで、耳の特性にもっとも適した音質に調整できる機能が搭載されました。イヤホンを端末に接続すると、指示が表示されるので、容易にカスタマイズが可能。複数のイヤホンやヘッドホンを登録できます。「こだわり派」にはうれしいですね。

 

カメラは「ハイレゾ録音で動画撮影」が可能に

1200万画素のアウトカメラに関しては、1.55μmという今季のモデルの中でも最大級のピクセルサイズを誇ります。暗い室内や夜景も明るくノイズの少ない写真を撮影可能。「明るく撮れるカメラ」は他社端末もウリにしていますが、自然な色合いを表現できる点で、HTC 10のカメラは好印象です。

 

暗い場所でも明るく鮮明に撮れる

暗い場所でも明るく鮮明に撮れる

 

動画撮影で「ハイレゾ録音」が行えることも特徴です。撮影画面のメニューから「ハイレゾ録音」をオンにすると、FLAC形式で音声を保存できます。4K動画と合わせ、良い音にこだわった撮影(最大6分)が行えるので、合唱コンクールやピアノの発表会で頑張る子どもの姿を録画する際などに活躍しそうですね。

 

アウトカメラは1200万画素

アウトカメラは1200万画素

 

インカメラは世界初「光学手ぶれ補正」に 対応

世界で初めてインカメラに光学手ぶれ補正を搭載した点もユニークです。今回導入に至った理由について、HTC NIPPONの代表取締役社長、玉野浩氏は「光学式の手ブレ補正には、スペースが必要でレンズを動かす機構を確保するために技術的な課題があったが、技術が熟成したことで可能になった。また、コスト面でも実現が可能なレベルになった」と語っています。

 

インカメラも明るく撮れる

インカメラも明るく撮れる

 

86度の広角レンズは、風景を含めたセルフィーに最適。3~4人での記念撮影も余裕です。また、会場の照明は、暗所撮影の確認用に薄暗くなっていましたが、インカメラでも明るくハッキリと写りました。

ちなみに、会場にはセルフィー用に「歌舞伎柄のパック」が用意されていましたが、うっかりやり忘れました。代わりに、HTCの社員様方がご活躍されていましたので、パシャリ……。

 

インカメラ部隊の勇姿

インカメラ部隊の勇姿

 

ホーム画面にも“こだわり”が隠されている

スクリーンの好きな場所にアイコンを設置できる「フリースタイルレイアウト」もユニークな試み。用意されているパターンの中には、アプリアイコンがロケットなどのイラストに代わるものもあります。ユーザーの感性で自由にアイコンを配置できる仕組みが斬新です。

 

左が通常画面。右がカスタマイズしたホーム画面

左が通常画面。右がカスタマイズしたホーム画面

 

さて、HTC 10では、GoogleとHTCオリジナルアプリの重複を避ける試みがなされています。プリインストールアプリを取捨選択した恩恵として、メモリ容量が確保され、従来機よりタッチレスポンスが50%向上し、アプリ起動速度が2倍になったとのこと。また、メモリスペースのクリアを手軽に行える「Boost+」アプリも搭載しています。

最低限のプリインアプリに絞った。auアプリは搭載

最低限のプリインアプリに絞った。auアプリは搭載

 

玉野氏は、「お客様はできるだけ長くスマホを利用したいという考えをもっている。いいものは長く使ってもらえるし、メーカーとしてはフラグシップとして絞り込んだモデルを展開し、長く販売したい。また、できるだけシンプルにすることで、OSアップデートが行いやすくなる」と趣旨を語ります。

 

HTC 10には「10点満点」の願いも込められている

HTC 10には「10点満点」の願いも込められている

 

HTC 10は6月中旬にauより発売予定。通信サービスは、4G LTEとWiMAX 2+に対応し、キャリアアグリゲーションによって受信時最大370Mbpsをサポートします。スペックも今季モデルで最高レベル。中でもスマホのカメラや音信にこだわりがある人は、要チェックです!

 

<SPEC>
●OS:Android 6.0
●CPU:2.2GHz+1.6GHz、クアッドコア
●RAM/ROM:4GB/32GB
●ディスプレイ:約5.2インチ WQHD(2650×1440)
●カメラ:背面1200万画素、前面500万画素
●バッテリー容量:3000mAh
●連続通話時間:約1590分
●連続待受時間:約390時間(4G LTE/WiMAX 2+)
●サイズ:約72×146×9.2mm(最厚部10.1mm)
●質量:約161g

(文/井上 晃

いのうえあきら/ライター

いのうえあきら/ライター

スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。編集プロダクション「ゴーズ」所属。

トップページヘ

この記事のタイトルとURLをコピーする

関連するキーワード