■強度を高め、新たな撮影モードを追加した「Zenfone 8 Flip」
「ZenFone 6」「ZenFone 7」に引き続き、フリップカメラを搭載するZenfone 8 Flipも発売されます。
ハードウェアのスペックは前モデルのZenFone 7に近く、ディスプレイは6.67インチ(2400×1080ドット)の有機ELで、カメラは広角(6400万画素)+超広角(1200万画素)+望遠(800万画素/光学3倍)という構成。
フリップカメラのヒンジに搭載された「ステッピングモーター」の耐久性は前モデルから50%向上。30万回開閉させるテストをクリアしているので、毎日150回開閉させたとしても5年間使い続けられる計算です。
前モデルからの進化は、プロセッサーがSnapdragon 865から最新のSnapdragon 888に代わり、5Gに対応したこと。ZenFone 7ではサイドボタンに搭載されていた指紋センサーが画面内認証に変わったことなど。全体的な使用感は前モデルに近いので、ZenFone 7のユーザーの買い替えメリットは少なそうです。
フリップカメラの好みのアングルを保存したり、カメラが自動で回転してパノラマな写真が撮れるなど、この機種ならでは便利機能は継承。さらに、新しい機能として、カメラを自身に向けてビデオを撮影する際に「商品レビューモード」を選択できるようになっています。撮影者が商品を手にしているのを認識して、商品に優先してピントが合うモードです。実際に試してみると、スピーディーにピントが切り替わり、レビュー動画を撮る人には役立つかもしれません。
なお、Zenfone 8 Flipは、防水・防塵とおサイフケータイには非対応。イヤホンジャックもありません。ただし、トリプルスロットを搭載し、2枚のnanoSIMに加えてmicroSDも装着できることはFlipだけの利点です。
カラバリは2色で、ストレージ容量が異なる2モデルから選べます。
Zenfone 8シリーズの価格は、SIMフリースマホの中では高めですが、ハイスペックの5Gスマホの中では低め。スペックには妥協できないが、なるべく安く買いたいという人には絶好の選択肢となりそうです。3大キャリアの5G(sub6)に対応し、楽天モバイルの5Gにも対応する見通しとのことなので、今年始まった各社の新しいプランで利用する端末としても検討する価値がありそうです。
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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