灑(さい)とは、「水を注いで洗い清める」「さっぱりとしたさま」などの意味を持つ言葉で、灑水という熟語としても、しばしば用いられている。
穏やかな香りと、体の中にスッと流れ落ちていくような飲み心地。それでいて確かな米の旨味を感じる。灑が目指したのは、そんな控えめな中に芯のある、ライトで飽きの来ない日本酒だ。
丁寧に、正確に米を磨き、麹を作り込み過ぎず、もろみを溶かし過ぎることなく、低温でじっくりと醸した酸味の少ない酒。それをさらに低温熟成させ、香味との調和を待つことで、その名に相応しい清らかな味わいに辿り着いたという。
さりげない膨らみと、柔らかく滑らかで、キレのある後味。盃を重ねるほどにその魅力を増していく、新感覚の純米吟醸酒「灑」。「暑い夏に燗で涼をとり、寒い冬に冷で暖をとる」。季節に合わせた体に優しい飲み方ができるのも、日本酒の魅力のひとつだ。
甘味や酸味、華やかな吟醸香など、強いインパクトを持つ日本酒が好まれる中、灑は一線を画す存在だ。灑に刻みこまれた、純粋できれいな味わいこそ、越乃寒梅のアイデンティティ。職人の魂が込められた一杯をじっくりと味わいたい。
越乃寒梅 >> http://koshinokanbai.co.jp/
(文/&GP編集部)
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