まず目を惹くのはブレード部分とビロブロック部分に施された鮮やかなカッパーカラー。アリゾナの雄大な日暮れの情景を思わせる赤褐色は、スウェーデン・サンドビック社製の12C27ステンレス鋼に、PVD蒸着による銅コーティングを施したもの。
表面に硬化コーティングを施したことにより摩擦への耐性を高めてツールとしての実用性を向上。また銅によるコーティングは従来のフッ素コーティングなどよりも環境に優しいというメリットも。
さらに、ぜひ注目しておきたいのがハンドル部分。レギュラーモデルではブナ材が使われている部分ですが、この限定モデルでは“デザートアイアンウッド”と呼ばれる希少な素材を使用しています。
“デザートアイアンウッド”とは、アリゾナ州・ソノラ砂漠の酷暑の下で立ち枯れた古木が、長い歳月の中で半化石化した木材のこと。昼夜の寒暖差による熱収縮が、抜群の硬さと耐久性、密度の高い美しい木目模様を生み出すといわれます。
荒々しい自然環境の中、砂に埋もれながら途方もない時間を重ねて硬化し、やがて眠りから覚めるようにして掘り起こされた“デザートアイアンウッド”には、なんとも言えないロマンを感じます。自然が生み出した造形ゆえに、木目の出方や色味は個体によって大きく違いますが、そうした違いまでも愛おしく感じられそう。
約85mmの刃渡りサイズはレギュラーモデルであるステンレスモデルやカーボンスチールモデルと変わりませんが、重量はレギュラーモデル(約46g)よりもちょっと重めの約55g。オーク材で作られた特製ボックスに納められた特別仕様は、コレクターズアイテムとしてはもちろん、年齢を重ねた大人の男性へのプレゼントとしても喜ばれそうです。
>> OPINEL
<文/&GP>
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