「Moto G」シリーズは、モトローラがグローバルで展開し、アクティブユーザーが1300万人を超えるというベストセラーモデル。「Moto G4 Plus」は、その「Moto G」シリーズの第4世代に位置付けられる最新モデルです。
Android 6.0.1を搭載し、今後、最新OS「Android N」へのアップデートに対応することも予告。1.5GHzのオクタコアCPUと3GBのRAMを搭載。5.5インチのフルHDディスプレイを搭載し、カメラも背面1600万画素、前面500万画素と高性能。急速充電対応の3000mAhバッテリーを内蔵するなど、なかなか充実したスペックです。
ユーザーメリットがある仕様として注目したいのが「DSDS」。これは「デュアルSIM、デュアルスタンバイ」という意味で、2枚のSIMを挿し、LTEと3Gの同時待ち受けができるということ。SIMフリー端末の中には、2枚のSIMを挿せる機種は少なくありませんが、日本国内では1枚のSIMしか使えなかったり、同時待ち受けができないなど、使い方に制約が生じる機種もあります。この「Moto G4 Plus」では、国内用のSIMを挿したまま、海外渡航時に現地のSIMを追加できることはもちろん、国内でもビジネス用とプライベート用の2枚のSIMを使い分けるといったことが実現します。
1600万画素カメラは、レーザーオートフォーカスと位相差オートフォーカス(PDAF)を併用する仕組みで、瞬時にピントを合わせて撮影できることがセールスポイント。ユーザー任意の設定ができる「プロフェッショナルモード」やHDR撮影にも対応していますが、何よりも「撮りたいときにすぐに起動できて、シャッターチャンスを逃さない」ことに注力したそうです。
プリインストールされているアプリは少なめ。ほとんど“素のAndroid”といった印象。とはいえ、本体を2回振るとフラッシュライトを点灯できたり、素早く2回ひねるとカメラを起動できたり、便利なショートカットも備えています。ディスプレイの下に搭載された指紋センサーも、登録した指をあてるだけで瞬時にアンロックできます。
「Moto G4 Plus」は「使いやすさを最重視した、ほどよくハイエンドなスマホ」と言っていいかもしれません。
モトローラといえば、マイクロタックやRAZR(レーザー)など、数々の名機を生み出し、日本にも多くのファンを携帯電話の老舗ブランド。しかし、スマホ時代に移ってからは、日本で販売される端末は少なく、最近では、グーグルとワイモバイルが取り扱う「Nexus 6」と、限定的なチャネルで販売されている「Moto G(第3世代)」と「Moto X Play」くらい。この「Moto G4 Plus」は、モトローラが再び日本市場に本格復帰する第1弾となるとのこと。今後の展開にも期待しましょう!
モトローラ >> https://www.motorola.co.jp/
(取材・文/村元正剛)
iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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