月着陸船の脚パーツと同じスーパーチタニウムを使った「シチズン アテッサ」記念モデル

いまやシチズンの顔というべきブランドとなったシチズン アテッサ。その歴史はチタニウム素材の開発技術の発展と共にありました。

1960年代、軽く強度に優れることから宇宙用素材として注目を集めていたチタニウム。シチズンはその特性に早くから着目。腕時計用の素材として応用するための研究を進め、1987年にチタンの素材感を生かしたファーストモデルを発売します。

強度に優れる一方で剛性に欠け、加工が難しいとされてきたチタニウムに対し、シチズンはその後もさらに研究を重ねることで、遂にこの課題を克服。独自開発の加工技術と表面硬化技術“デュラテクト”を組み合わせることで、軽く堅牢で肌に優しく、さらに耐傷性に優れるという、腕時計にとってまさに理想といえる新素材“スーパーチタニウム”を誕生させたのです。

やがてその技術は腕時計の枠を超え、ふたたび宇宙へとフィードバックされることに。2019年にはispaceとの間で、世界初の民間月面プログラム「HARUTO-R」とのコーポレートパートナーとしての契約を締結。2022年末に打ち上げを予定するランダー(月着陸船)の着陸脚パーツには、腕時計のために開発したスーパーチタニウムが使われているのです。

今回発売される特別モデルでは、このランダーに採用されているものと同じスーパーチタニウムをケースとバンドに採用。加えてぜひ注目したいのが、ベゼルとバンドの中駒に採用されている新開発の“結晶チタニウム”です。

高温で熱処理したチタニウムを再び冷却すると、組成が不均一に結びつくことにより表面に結晶パターンが浮かび上がるのですが、今回の特別モデルではその独特な質感をデザインとして生かしています。いびつな結晶パターンは、これから「HARUTO-R」が向かおうとする月表面でのミッションを思わせるもの。一見単純なデザインに見えるかもしれませんが、じつは高熱による膨張率を考慮に入れた中駒の精密な設計は至難の技。長年の研究によりチタニウムを知り尽くした、シチズンならではの意匠です。

さらにダイヤルにもチタンの結晶化をイメージした模様をあしらい、バンドとの一体感を演出。漆黒の宇宙を思わせるケースを裏に返せば、HARUTO-Rのランダーの分解図イメージが姿を現します。

はるか宇宙への思いを載せた外装に搭載するのは、エコ・ドライブGPS衛星電波時計の最上位ムーブメント“F950”。最短3秒で時刻情報を受信、地球上のどこにいてもGPSからの情報をすばやく捉えて時刻を修正します。またホームタイムとローカルタイムに設定した2都市の時刻を同時に表示し1ステップで入れ替えられる“ダブルダイレクトフライト”や、カレンダー修正不要の“パーペチュアルカレンダー”、1/20秒クロノグラフなど、機能面・性能面でもフルスペック。

宇宙への夢、限定1000本という希少性とともに、ひとつとして同じもののない結晶チタニウムのパターンがオーナーの所有欲を満たす、贅沢なタイムピースです。

>> シチズン アテッサ

<文/&GP>

 

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