「かんたんケータイ」は、auが4年ぶりに発売するシニア向けのケータイ。「かんたんケータイ」はAndroidをベースとするOSを搭載していますが、Google Playは利用できません。「ガラホ」ではなく、あくまでも「ガラケー」です。
特徴は、まず、高音質通話「VoLTE」に対応し、相手の声が聞こえやすい「スマートソニックレシーバー」を搭載していること。次に、3.4インチの液晶画面に大きくわかりやすいメニューを表示し、使いたい機能を迷わず呼び出せること。白内障を患っている人でも画面が見やすいように、コントラストも向上させたそうです。
ダイヤルキーパッドは、複数のプロトタイプを作り、手袋を装着した状態で押しやすさを検証したそうです。なぜなら、高齢になると、指先の感覚も鈍くなり、素手でも手袋を装着したときのような感触しか得られなくなることがあるのだそうです。
「かんたんケータイ」は「LINE」アプリは非搭載。防水・防塵・耐衝撃には対応していますが、ワンセグとおサイフケータイは非搭載。なんと海外ローミングにも対応していません。「電話とメールが簡単に操作できれば十分」という人のために、思いきって不要な機能を省いたことも特徴と言えるでしょう。ただし、カメラは約800万画素で手ブレ補正にも対応。最大75Mbpsの4G LTEにも対応しています。7月30日発売予定で、実質価格は2万1600円になる見通しです。
発表会には、俳優の杉良太郎さんと、タレントの真鍋かをりさんも登場。来月72歳の誕生日を迎えるという杉さんは、のっけから「スマホには興味がない」「時代劇の役者には似合わない」などと本音を話し、司会者を驚かせたものの、真鍋さんのアシストを受けつつ、「BASIO2」を手に取り、スマホに初挑戦。「自撮りってチャラチャラした感じで好きじゃない」と苦笑いしながらも、真鍋さんとのツーショット撮影にも挑戦。最後には「これを使うと、もう戻れないかもね」と。どこまでが本音で、どこまでがリップサービスなのかはわかりませんが、とにかく渋くて、かっこよかったです。
(取材・文/村元正剛)
iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。