コードレスの電動工具を選ぼうとしたとき、多くの人が戸惑うのがバッテリー部分の仕様かもしれません。電動工具の場合、バッテリーは電圧が高ければ高いほどパワーも大きくなるのが一般的。ただ当然のことながら、電圧値に応じて本体が重く大きくなっていきます。
これまで電動工具といえば18Vや14.4Vが主流でしたが、近年のDIYブームに伴いここ数年人気を集めているのが、コンパクトな10.8V対応の電源工具。今回紹介するHiKOKI「G 1210DA」もそんな10.8V対応ギアのひとつで、軽量スリムで取り回しに優れたディスクグラインダーです。
バッテリーを装着した状態での全長は285mmで、質量はわずか1.7kg。同社製従来製品である14.4Vグラインダーと比べて、全長は17mm小さくなり、また質量に関しては100gも軽量化。それでいながら作業スピードは14.4Vモデルと同等のレベルを実現しているから頼もしいです。
パワフルな使用感はキープしながら、使い勝手を大きく向上させています。回転数は4000回/分から7200回/分まで4段階変速で切り替えられる本格仕様。金属面の研磨から塗装剥がし・サビ落とし、さらに切削や切断まで、実に幅広い作業に対応できます。
初心者ユーザーにとって、起動と同時に急速回転を始める工具は、取り扱いに慣れるまでちょっとコワかったりしますが、「G 1210DA」では起動時の回転を制御して、動作開始時の反動を抑えています。逆にスイッチを切ると、ブレーキが動作して砥石の回転を素早くストップ。惰性で回り続けないのは心理的にも安心できるし、作業を終えてから回転が止まるのを待つことなく、即座に別の作業に移れるのも効率的です。
グラインダーを使っている際、回転中のカッターや砥石になんらかの理由で大きな負荷がかかってモーターの回転数が急速に落ちることがあるのですが、このとき反発により材料や機体が作業者側に弾き飛ばされる“キックバック”現象が起こることがあります。「G 1210DA」では、初心者にとって恐怖のあるキックバック現象を軽減するため、回転数を落としたモーターをいったん停止させる「キックバック軽減システム」を搭載。リチウムイオンバッテリーは交互に充電しながら使い続けられるよう、標準でふたつ同梱するなど、随所にきめ細やかな配慮が光ります。
>> HiKOKI
<文/&GP>
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