戦争で多くの命が失われた広島では、日本国内だけでなく世界中から折り鶴が贈られています。膨大な量の折り鶴は、ほんの数年前までは展示された後に焼却されていましたが、NPO団体や企業の協力のもと、再生紙や再生繊維・再生糸などリサイクル素材として活用する流れが、プロジェクト事業として成立。焼却に対する環境への懸念や税金を使った処理が解消されると同時に、売り上げや利益の一部が寄付されるなど、社会貢献にもつながる理想的なスタイルが確立されつつあります。
広島県に本社を置くシューズメーカーのスピングルカンパニーが展開しているブランド・SPINGLE MOVE(スピングルムーヴ)の「SPM-1005R」(2万900円)は、折り鶴から作られた糸を織り込んだオリジナル生地をアッパーに採用。単に折り鶴からアップサイクルされただけでなく、機能性や履き心地、デザイン性もしっかりと有したシューズに仕上げられています。
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