60〜70年代にかけて大きな技術的躍進を遂げた日本の時計産業、その萌芽というべき存在にあたるのが東京・亀戸の第二精工舎で1961年に産声をあげたキングセイコー。
特に1965年に発表された“KSK”こと2代目キングセイコーは、優れた防水性能や秒針を止めて時刻あわせができる秒針規制装置など、実用的な機能性が多くの支持を集めました。
このたび発表された「KSK キャリバー6L35 限定モデル」は、そんなキングセイコーのルーツにある日本伝統のものづくりの心からインスピレーションを得た、美しいダイヤルを最大の特長としています。
細かく鋭いラインが放射状に交わるこの模様は「菊つなぎ紋」と呼ばれ、江戸時代末期より今に伝わる江戸切子にて多用されるもの。日本を代表する花のひとつである菊をモチーフとしており、数ある江戸切子の伝統文様の中でも特に高難度の技術を要するといわれています。
今回の限定モデルではその「菊つなぎ紋」をベースとする模様を、精密な型打ち技術によって再現。清楚で可憐な白菊の花々がダイヤル一面に咲き誇ります。
ケース径はコンパクトな38.6mm。またムーブメントにはセイコー現行自動巻きムーブメントとしては最薄の“キャリバー6L35”を採用しています。10.7mmまでスリムになったケース厚のおかげで装着感も抜群。
一方で、ていねいな仕上げにより際立たせた風防やケースの稜線が、エッジの効いたシャープなシルエットを強調します。
華やかなダイヤルの中でも確かな判読性を確保できるよう、長めにデザインされた時分針には三面カットを施して存在感をアピール。“KSK”の伝統を継ぐ立体感のあるインデックスも健在です。
ブレスレットには重厚な7連ステンレススチールブレスレットを採用するとともに、着せ替え用にライトグレーの牛皮革ストラップも同梱。明るい色合いが手元を軽やかに演出します。
なお同時発表された「KSK キャリバー6R55モデル」(品番 SDKS021, SDKS023, SDKS025、各25万3000円) は、この秋新たにデビューするレギュラーモデル。
ダイヤルには、国産機械式腕時計が大きな進化を遂げた1960~70年代のファッションに着想を得たものとして、チャコールブラック、インディゴブルー、オリーブグリーンとニュアンスの効いた3つのカラーをラインナップ。
いずれも縦方向のヘアライン加工を施すことで、モダンでスタイリッシュな印象に仕上げています。
ムーブメントには72時間のパワーリザーブを誇る機械式ムーブメント“キャリバー 6R55”を採用しており、ビジネスシーンで愛用するタイムピースとしての実用性も十分。
またこの3モデルでは、付属するステンレススチールのブレスレットにダブルレバー式の簡易着脱レバーを採用することで、高級感を損なうことなく着脱の容易さを実現しているのも大きなポイント。豊富に揃った別売のレザーストラップとの組み合わせ次第で、さまざまなシーンに活用できそうです。
「KSK キャリバー6L35 限定モデル」は世界限定600本。うち国内分は200本の数量限定で、発売日は10月7日。新レギュラーモデル3種は9月8日の発売予定となっています。
>> キングセイコー
<文/&GP>
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