■上位モデル「Google Pixel 8 Pro」は温度センサーを新搭載
上位モデルのGoogle Pixel 8 Proは、6.7インチの「Super Actuaディスプレイ」を搭載。グーグルによると「Pixelスマートフォン史上で最も明るく、最も没入感のあるスクリーン」とのこと。1Hz〜120Hzの可変リフレッシュレートも備えてます。
カメラは、広角(50メガピクセル/F値1.68)+超広角(48メガピクセル/F値1.95)+望遠(48メガピクセル/F値2.8/光学5倍)の3眼。全てのカメラが前モデルよりF値が小さくなり、光感度がアップ。超広角カメラは12メガピクセルから48メガピクセルに変更されました。さらに、Pixel 8 Proには、シャッタースピード、ISO感度などの詳細な設定を行える「プロ設定」が追加され、よりクリエイティブな撮影を楽しめるように進化しているとのこと。
Pixel 8 Proには新たに温度センサーも搭載。材質を選択して物にかざすと、スピーディーに温度を測れる趣向。-20℃〜150℃の範囲を測定できるそうで、例えば、料理をしているときにコンロの鍋に近づけて、適切な温度に達していうかどうかを確かめたり、逆に十分に冷えているかどうかを調べたりできるわけです。
■魔法のような画像編集機能がさらに進化
Pixel 8とPixel 8 Proはどちらも最新の「Google Tensor G3」というチップを搭載。前世代のG2よりもAI性能がさらに進化しています。それを生かして、「Googleフォト」に新しい編集機能が追加されています。
ひとつは「ベストテイク」という機能。複数人で写真を撮ったとき、全員がいい表情をしている写真を選ぶのは難しいですよね。連続で撮影した写真の中から、各人の最高の笑顔を抽出して、ベストな1枚を合成してくれるのがこの機能。特に人数制限はないが5人くらいまでの利用を想定しているとのこと。自動で笑顔や、笑顔に近い表情が選択されますが、全員が面白い表情をしている写真にしたりすることもできるようです。
もうひとつは「音声消しゴムマジック」という機能。Pixel 6から搭載されて好評の「消しゴムマジック」の音声版とも言える機能で、動画の音声を解析して、不要な音だけを除去したり、小さくしたりできる機能です。例えば、意図せず録音されてしまった周囲の音や、被写体に指示を出す撮影者の声などを消すことができるわけです。
ほかに、筆者はまだ使い勝手を試していませんが、写真から不要な物を取り除き、さらに被写体の位置や大きさを調整して、理想的な写真に仕上げる「編集マジック」という機能も追加予定。Pixel 8 Proでは、動画に最先端の処理を施して、リアルさを増す「動画ブースト」機能が追加され、夜景を撮ったビデオの画質も向上されられるようになるそうです。
自動文字起こしが可能な「レコーダー」は言語の自動認識に対応。音声入力によるメッセージの入力なども複数の言語にまたがって利用できるようになるなど、使い勝手も向上しているとのこと。
Pixel 8とPixel 8 Proは、どちらも7年間のOSアップデートとセキュリティアップデートが保証されています。前モデルのPixel 7シリーズはOSアップデートが3年、セキュリティアップデートが5年だったので、保証期間は一気に延びた形。7年使って電池持ちはどうなるかという心配はありますが、長く使い続けたい人にも安心です。
Googleストアでの価格は下記の通り。
・Google Pixel 8 128GB:11万2900円
・Google Pixel 8 256GB:12万2900円
・Google Pixel 8 Pro 128GB:15万9900円
・Google Pixel 8 Pro 256GB:16万9900円
・Google Pixel 8 Pro 512GB:18万9900円
なお、Googleストア限定で、対象スマホの下取りと次回以降に使えるGoogleストアのクレジットを合わせて、Pixel 8、Pixel 8 Proともに実質3万9800円〜となるキャンペーンも実施されます(10月4日〜10月20日)。
■機能向上で、電池持ちも改善された「Google Pixel Watch 2」
昨年10月に、Google Pixel初のスマートウォッチとして発売され、人気を集めた「Google Pixel Watch」。その後継モデル「Google Pixel Watch 2」も発表されました。
デザインは前モデルと同じく円形のドーム型。耐久性に優れたガラスと100%再生のアルミニウムを使われていて、前モデルより強度を増しつつ、軽量化が図られているとのこと。
カラバリは4色で、別売の交換バンドのバリエーションが拡張。エレガントな印象の「メタルスリムバンド」と、運動時の快適性を追求した「アクティブスポーツバンド」が追加されます。
電池持ちが改善されたことも大きな特徴。前モデルは「最大24時間」の電池持ちを謳いつつも、実際には、1日持たないこともあったようですが、Pixel Watch 2は「常時表示で24時間」の電池持ちを実現。デモ会場でGoogleのスタッフに聞いたところ、「常時表示をオフにすると、30時間以上の電池持ちを見込める」とのことでした。
OSは最新の「Wear OS 4」に進化し、対応アプリが拡張。「Gmail」アプリは返信が可能になり、「カレンダー」も利用可能に。対応するサードパーティー製アプリが増えることも期待できそうです。
健康維持に役立つ機能も大きく進化。従来はシングルパスだった心拍センサーがマルチパスになり、前モデルに比べて約40%精密なデータを測定できるとのこと。また、新たに搭載された皮膚温度センサーによって、睡眠および全体的な健康状態を測定。さらに、cEDA(継続的皮膚電気活動)センサーによって、健康に害を与えるストレスの兆候を検知できるそう。グーグルでは、これらのセンサーー計測されるデータを統合したものを「Body Response(身体反応)」と呼び、Pixel Watch 2の画面で素早くチェックできる趣向です。
前モデルと同じく、フィットネストラッカー「Fitbit」の機能が統合されていて、日常的な運動の記録に役立つことも特徴。スマホにインストールしてデータを同期する「Fitbit」アプリも進化しているそうです。
前モデルに引き続き、FeliCaに対応しており、Suica、iD、QUICPayを利用可能。Google Pixel Watch 2は、前モデルのコンセプトはそのままに、基本性能を向上させて、できることを増やした正常進化モデルといった印象です。
Googleストアでの価格は、LTEモデルが5万9800円、Wi-Fiモデルが5万1800円。Androidスマホを使っている人にとっては、検討すべきデバイスとなりそうですよ。
>> Google Store
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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