■自由なスタイルで撮影できるカメラは暗所撮影にも強い
アウトカメラはメイン(約6400万画素/F値1.7)+超広角(約1300万画素/F値2.2)の2眼で、折りたたんだ状態でも開いた状態でも撮影できます。本体を持つ手を2回ひねるとカメラが起動するモトローラの独自機能も健在。半分まで開いて、本体を立てた状態で撮影できることもメリット。その際は画面の上半分にプレビュー、下半分に操作パネルが表示される「フレックスビュースタイル」で使えます。
メインカメラは4つの画素を結合させて高感度で撮影できる仕組みで、夜景も明るく写りました。なお、64メガピクセルのままで記録するハイレゾ撮影もできるようになっています。
ちなみに上位モデルのrazr 40 ultraのアウトカメラは、メイン(約1200万画素/F値1.5)+超広角(約1300万画素/F値2.2)。メインカメラの有効画素数はrazr 40のほうが多いが、明るさではrazr 40 ultraが勝ります。筆者はrazr 40 ultraも使ってみたことがありますが、両者のカメラ性能・画質にはほとんど差はないように感じました。なおrazr 40 ultraのインカメラは、razr 40と同じ約3200万画素/F値2.4です。
■上位モデルのrazr 40 ultraに勝る部分も…
上位モデルとの大きな違いは、おサイフケータイへの対応の有無。razr 40 ultraはNFCを搭載しているものの、FeliCaは非対応でおサイフケータイを使えないのが弱点でした。razr 40はFeliCaを搭載し、Suica、PASMO、iD、QUICPayなど、主要な電子マネーサービスに対応する見通しとのこと。razr40は下位モデルながら、大きなアドバンテージも持っているわけです。
razr 40 ultraのプロセッサーはSnapdragon 8+ Gen 1(最大3.2GHz)でしたが、razr 40はワンランク下のSnapdragon 7 Gen 1(最大2.4GHz)に抑えられています。基本性能では、razr 40 ultraはハイエンド、razr 40がミドルハイと言えますが、普段使いにはrazr 40の性能でも十分以上。なお、メモリ(RAM+ROM)はどちらも8GB+256GBで、外部メモリには対応していません。
バッテリー容量はrazr 40 ultraが3800mAhであるに対して、razr 40は4200mAh。アウトディスプレイが小さいこともあり、電池持ちはrazr 40に軍配が上がりそうです。30Wの急速充電や5Wのワイヤレス充電にも対応しています。
防水・防塵性能はrazr 40 ultraと同じIP52。一般的なスマホと比べると防水性能は低めで “生活防水” という水準ですが、雨に濡れたり、濡れた手で操作したりしても支障はないでしょう。
■初めての折りたたみスマホに最適
motorola razr 40は、先に発売されたハイエンドのmotorola razr 40 ultraの標準モデルという位置付けですが、おサイフケータイに対応していたり、バッテリー容量が多かったり、むしろ「こっちのほうが使い勝手がよさそう」と思える部分も。小窓のようなアウトディスプレイも、プライバシーを守るという視点ではメリットになります。しかも、価格は3万円ほどお手頃(モトローラ公式オンラインで購入する場合)。motorola razr 40は、初めて折りたたみスマホを使ってみたい人に、非常に魅力的な選択肢となりそうです。
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<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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