これは時計?それともアクセサリー?“ニキシー管”を使った腕時計が興味深い

まずニクシ—管とは、1950年から60年代にかけて普及した数字表示器のこと。バルブのような形状の真空ガラス管内に0~9の数字をかたどった電極が配置され、この電極に一定以上の電圧をかけることで電極周囲のガスが発光、数字を表示するという仕組みです。

1960年代には電卓の数字表示に使われるなど大いに生産量を伸ばしましたが、発光ダイオードや7セグメントディスプレイが台頭した70年代以降は一気に生産を縮小、90年代までに全メーカーが生産を終了しています。

現在は実用において使われることはほとんどありませんが、現在でもわずかに残ったデッドストックのニキシー管が、趣味性の高いアイテムに使用されることがあります。

今回登場する「IN-16 Nixie」もまた、そうした審美性の高いプロダクトとして登場するもの。使用されているのは80年代に製造されたヴィンテージのニキシー管で、レトロで幻想的な光の表現に合わせて、外装もサイバーパンク&レトロフューチャーな雰囲気をまとったアヴァンギャルドなデザインが採用されています。

一方で時計としての表示機能においては現代ならではのデジタル技術を使用。レトロなルックスに先端のテクノロジーを組み合わせたハイエンドなコレクターズウォッチです。

ニキシー管2本を収めているだけにケースサイズは45.9×47.8mm、ケース厚も20.5mmと、一般的なデジタルウォッチと比べるとかなりのボリューム感。

神秘的な光を放つ数字のサイズはおよそ13mm、手作業で磨き抜かれた316Lステンレススティールの曲面を強調したケースの輝きとともに、手元で圧倒的な存在感を主張します。

2桁の数字表示を可能にするダイヤルでは「時間、分」「日付、月」「バッテリー残量のパーセンテージ」の3種類の情報が表示できますが、この表示はケース前面に備えたプッシャーを使って切り替える仕様。

時刻などの情報は常時表示ではなくプッシャー操作によって初めて点灯しますが、腕を振るだけで時刻表示させることもできるようになっています。


さらに数字表示の下には、さまざまな色で発光して時計の雰囲気をカスタマイズできるLEDライトを配置。

このLEDは充電中などステータス表示にも利用されるなど、利便性においても一役買う存在となっています。

突き抜けた個性は2022年、業界有数の国際アワードであるジュネーブ高級時計グランプリにおいて“プティ エギーユ”部門にもノミネート。国際的にも高評価を集める注目作です。

>> Gelfman「IN-16 Nixie」

<文/&GP>

 

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