■新しいSummiluxレンズを搭載
Xiaomi 14シリーズは、実は中国向けには発表済みで、中国版はXiaomi 14/14 Pro/14 Ultraの3モデル展開となっています。一方、今回発表されたグローバルモデルは14と14 Ultraの2モデルのみ。14がベーシックモデルで、14 Ultraが上位モデルという位置付けです。
Xiaomi 14は、ライカと共同開発したトリプルレンズカメラを搭載。超広角(14mm相当/F値2.2)+メイン(23mm相当/F値1.6)+望遠(75mm相当/F値2.0)という構成で、有効画素数はいずれも約5000万画素。
メインカメラには、ライカの「Summiluxレンズ」を採用。これまでのシャオミとライカのコラボモデルには「Summicronレンズ」が使われていましたが、アップグレードされたと捉えていいでしょう。
イメージセンサーは、シャオミとライカが共同でカスタマイズした「Light Fusion 900」を採用。1/1.31インチという大きさで、ピクセルサイズは1.2μm。4つの画素を結合させて、より明るく撮れる仕組みで、その場合のピクセルサイズは2.4μm相当になります。
Xiaomi 14は、6.36インチの大画面ディスプレイを搭載しつつ、ベゼルが細く、持ちやすいサイズ感に抑えられていることも特徴。プロセッサーは最新かつ最高峰の「Snapdragon 8 Gen 3」なので、サクサクと軽快に操作できることも期待できます。
ヨーロッパでの価格は999ユーロ(12GB+256GB)〜となっています。
■Xiaomi 14 Ultraは1インチセンサーを搭載し、絞り調節も可能
上位モデルのXiaomi 14 Ultraは、背面に大きな円形のカメラユニットを搭載。これは海外ではトレンドになっているデザインで、カメラ性能の高さをアピールする狙いがあるようです。
ライカと共同開発したクアッドカメラは、超広角(12mm/F値1.8)+メイン(23mm/F値1.63)+望遠(75mm/F値1.8)+望遠(120mm/F値2.5)という構成で、有効画素数はいずれも約5000万画素。一般的に、スマホのカメラはメイン(広角)だけがスペックが高く、それ以外はスペックを控えめにすることが多いのですが、Xiaomi 14 Ultraでは、超広角でも望遠でも、明るく精細な画質で撮れることがアドバンテージと言えるでしょう。
メインカメラには1インチの「LYT-900」というイメージセンサーを採用。レンズはXiaomi 14と同じくライカのSummiluxレンズ。Ultraだけの優位性として、可変式絞りを搭載していることも大きな特徴。F1.63〜F4.0の範囲でシームレスに絞りを調整することができ、カメラまかせではなく、撮影者が意図するボケのコントロールが行える趣向です。
製品が展示された状態でしか試していませんが、ピント合わせが速く、シャッタータイムラグも感じず、望遠でも明るく写りました。設定にこだわれる機種ではありますが、デフォルトで使うだけでも、高性能のメリットを享受できそうです。
動画撮影も大きく強化されていて、人の顔に優先的にピントが合い、自動で切り替わるモードを搭載。任意で細かい設定ができるモードも備え、発表会では、映画を撮影できるレベルの性能を備えていることも紹介されました。
Xiaomi 14 Ultraには、別売の「キット」も用意されます。取り付けると持ちやすいグリップになり、シャッターボタンや録画ボタン、露出などを調節するダイヤルを搭載し、カメラのように操作ができる仕組み。グリップにはバッテリーが内蔵されているので、電池持ちも長くなります。さらに円形のカメラ部にフィルターを取り付けることもできます。
ディスプレイは6.73インチに有機EL。プロセッサーはSnapdragon 8 Gen 3。5000mAhのバッテリーを内蔵し、90Wの急速充電にも対応しています。
ヨーロッパでの価格は1499ユーロ(16GB+256GB)〜です。
■気になる日本発売の可能性は?
Xiaomi 14シリーズは、まだ日本で発売されるか否かは発表されていません。前モデルのXiaomi 13シリーズは日本では発売されていないので、発売されない可能性もなきにしもあらず。日本ではシャープがライカブランドを冠したスマホを出していることもあり、発売が難しい大人の事情があるのかもしれません。
しかし、昨年12月には、海外ではライカとのコラボモデルとしてリリースされているXiaomi 13Tシリーズが、日本ではライカブランドはないものの、グローバル版とほぼ同じ仕様で発売されました。Xiaomi 14シリーズもそのような形で日本に上陸する可能性はあるでしょう。正式なプレスリリースを待ちましょう。
>> Xiaomi
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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