今秋以降のSIMフリー市場の主役となりそうな「ZenFone 3」。3モデルの中では最もロースペックですが、それでも高速なCPU、3GBのRAMを搭載するなど、「ほぼハイエンド」と呼べる仕様を備えています。3万9800円(税別)は「お買い得」と言っていいでしょう。オンライン、量販店のほかに、IIJmio、楽天モバイル、BIGLOBE SIM、LINEモバイルなど、多くのMVNOが取り扱うことも決まっています。
「ZenFone 3」の背面は、光沢が際立つガラス仕上げ。両面に2.5Dの曲面ガラスを採用し、手に馴染みやすいように配慮されています。
従来のZenFoneは、本体背面に音量キーがありましたが、これを側面に移動し、背面には新たに指紋センサーを追加。指紋センターをタップしてカメラを起動したり、シャッターとして使ったりすることもできます。
2枚のSIMを挿して同時に待ち受けられるDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)に対応したこともセールスポイント。音声用とデータ用のSIMを使い分けたり、海外渡航時に現地で購入したSIMを追加したり、フレキシブルな使い方ができそうです。ただし、SIMのスロットは、microSDカードのスロットを兼ねています。microSDを装着する場合は、SIMは1枚しか挿せないので注意が必要です。
■高性能&フルメタルの「ZenFone 3 Deluxe」
「ZenFone 3 Deluxe」は、アルミを用いたフルメタルボディが特徴です。発表会では、背面パネルにラインがないことも強くアピールしていました。メタルボディを採用するスマホが増えていますが、アンテナ性能を確保するために、止むを得ずラインを入れる機種が少なくないからです。フロント面の下部に、ASUSデバイスの象徴ともいえる同心円の加工を施すなど、ディテールの質感にもこだわっています。
最上位モデルの「ZS550KS」は、今買えるスマートフォンの中で最高峰のスペックを備えつつ、約7.5mmという薄さで、画面サイズのわりには軽い(約172g)ことも魅力。
ディスプレイ解像度は、「ZS550KS」「ZS570KS」どちらもフルHD(1920×1080ドット)ですが、「ZS570KS」は、広視野角で発色の良い有機EL「Super AMOLED」を採用しています。メモリも十分すぎるので、3Dゲームや動画などを存分に楽しみたい人には最適なマシンになりそうです。
もちろん、両モデルともに指紋センサーを搭載。DSDSにも対応しています。ただし、MVNOでの取り扱いは少なく、今のところ、UQモバイルとU-mobileが「ZS550KL」を販売することが決まっているのみです。
なお、「ZenFone 3」シリーズは、海外ではもう1機種、6.8インチディスプレイを搭載した「ZenFone 3 Ultra」というモデルもリリースされています。こちらも、日本発売に向けて準備中とのこと。「大画面のファブレットを使いたい」という方は、お楽しみに!
ASUS >> https://www.asus.com/jp/
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(取材・文/村元正剛)
iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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