新機種のひとつ「Parrot Mambo(パロット マンボ)」は、手のひらサイズのコンパクトドローン。早速、デモ機のコントローラーを拝借し、その操縦感を試してみました。
基本動作は上昇下降、左右旋回、前後左右の移動で、いずれの操作でも飛行姿勢は非常に安定しており、細かな姿勢の変更も簡単。また、30万ピクセルのスナップショット撮影もできます。
そしてこの機種最大のポイントが、さまざまなアクセサリーを装着し、機能を追加できること。キットに付属されている「グラバー」は、機種の先端に装着する2本のアームで、これを開閉することで物をつまんだり離したりできます。
ホバリングは安定して高度と位置を維持できるので、物をつかませたり、物を狙った場所に落としたりといった操作も簡単。当然ながら初めて操作した筆者でも、手に持った飴をつかめました。角砂糖を運ばせたり、名刺交換などしても面白いかも。
もうひとつの付属パーツ「キャノン」は、本体上部に接続する砲弾。BB弾のようなボールを発射でき、浮上しながら紙コップを倒すなど遊び方が拡がります。機体の向きや高さを上手に調整できないと命中しないので、操縦に慣れる必要がありますね。
■時速29km/hの水平飛行は爽快感満点!
もうひとつの新機種が「Parrot Swing(パロット スウィング)」。ちょっとスター・ウォーズのXウイングっぽくもあります。こちらは固定翼型ミニドローンとしては初めて、垂直離陸に対応。もちろん実際に飛ばしてみました。
まずは4つのプロペラを上に向けて浮上する「クアッドコプターモード」。上昇下降、左右旋回、前後左右の移動は安定して操作できるものの、一般的なドローンに慣れてしまった人には物足りないかも……。いやいや、この「クアッドコプターモード」はほんの序の口です!
コントローラーの右人差し指にあるモード変換スイッチを1回押すと、機体が斜めに傾斜し、スピードアップ。さらにもう1回押すと、機体を完全に水平に保った「固定翼モード」に変換。俊敏に飛行し始めます。最高速度は時速29km/h。試運転したプレス陣は皆、「おぉ!」と声を上げていました。小心者の筆者は軽いパニックです。
会場内では、あっという間に壁に到達してしまうので、そのスピードは短距離しか試せませんでしたが、ホビー用としては豪快すぎるほど速度感があります。操縦する満足感は高く、爽快! 見晴らしの良い広々とした屋外で試したくなりました。
■ゲーム機感覚で操縦できるコントローラー
なお、新型2機種の操作は、いずれもiOS、Androidに対応した専用アプリ「FreeFlight Mini(フリーフライト ミニ)」をインストールしたスマートフォンが必要です。両機種ともBluetooth Low Energyに対応しており、スマホから機体の操縦や各種設定を行えます。
アプリをインストールしたスマホに、キットに同封されている高精度操作リモコン「Parrot Flypad(パロット フライパッド)」を接続して操縦します。Parrot Flypadはゲーム機のような操作感覚なので、瞬時に機体の姿勢を変えられるなど操作性に優れているうえ、Bluetooth Low Energyの通信範囲を最大60mまで拡大できます。
また、スマホのディスプレイにバッテリーの残量と飛行できる残り時間が表示されるため、バッテリー切れによる落下を防げます。
さらに嬉しいのが、手前中央に配置された「TAKE OFF」ボタン。ドローンは初めてだから、上達する前に壊してしまいそう……。
でもご安心あれ。この「TAKE OFF」ボタンを押すと、機体は一瞬でホバリングの姿勢を保つため、衝突を未然に防げるのです!
Parrotの新型ドローンは、いずれもホビー用としての楽しみを増やしているだけでなく、安心の機能も充実しています。初めてドローンを購入する人はもちろん、すでに所有している人にとっても十分に魅力があるのではないでしょうか。
▼Parrot Mambo
▼Parrot Swing
Parrot >> https://www.parrot.com/fr/ja
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(文・写真/山口清憲)
1978年生まれ。大学工学部卒業後、自動車専門誌の編集部勤務を経て2010年に独立。主に乗りものやメカニズム系のジャンルを得意としている
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