■大画面タブレットが待望のピボットに対応
5モデルの中で最も注目すべきは大画面の「TM153M6V1-B」。昨年発売された前モデルと同等のサイズで、15.6インチの液晶ディスプレイを搭載。解像度は1920×1200ピクセルなので、映像コンテンツを観るには最適で、オンライン会議での画面分割表示にも適しています。
最大の特徴は、専用のスタンドに装着でき、縦向きにしても使えること。オンライン会議に使ったり映画を観たりするときは横画面で、ドキュメントを見たり画面を分割してマルチウィンドウで使ったりしたい場合は縦画面にするなど、フレキシブルに使えるのが利点。
スタンドはマグネット式で簡単に装着でき、充電用のUSBケーブルを装着できるので、充電クレードルとしても使えます。
実はこのギミックは、前モデルの開発時から想定されていたもので、前モデルもスタンドの取り付けに対応しています。
TM153M6V1-Bは5月15日発売予定で、価格は7万9000円前後と想定されています。なお、タブレットスタンド「IST-A151A-B」は4月8日発売予定で、5900円前後となっています。
■エントリーとミドルは2〜3万円台
エントリーモデルとミドルモデルは、スペックに差をつけて、それぞれ2サイズを用意するというわかりやすいラインナップ。
エントリーモデルは、低価格で必要十分な機能を使いたい人に向けたモデル。液晶ディスプレイはHD画質(1280×800ピクセル)なので、Webを見たり、電子書籍を読んだりするには十分。ミドルモデルに比べると画質は劣るものの動画視聴も楽しめます。
低価格モデルながら地磁気、ジャイロ、加速度センサーを搭載し、GPSも内蔵しているので、地図アプリを使ったり、位置情報を使うゲームで遊ぶこともできます。
ミドルモデルはフルHD画質(1920×1200ピクセル)の液晶ディスプレイを搭載。内部ストレージ容量はエントリーモデルの2倍の128GBなので、高画質の映像コンテンツを保存して楽しみたいという人に向けています。多目的に使うことを想定している場合も、ミドルレンジを選ぶのが得策でしょう。
エントリーモデルの8インチ「TE084M4V1-B」は4月1日発売予定で、2万1000円前後。10.1インチ「TE104M4V1-B」は4月15日発売予定で、2万2000円前後。ミドルモデルの8インチ「TE083M4V1-B」は3月25日発売予定で、2万9000円前後、10.1インチ「TE103M4V1-B」は3月25日発売予定で、3万2000円前後となっています。
■デザインよりは、まずは価格と機能のバランスを重視
アイリスオーヤマでは、黒物の開発理念として「引き算」と「選択」を掲げ、必要十分な機能で価格を抑えることを重視しているそう。
8インチと10.1インチのタブレットは、一見オーソドックスすぎて地味に思えたので、筆者は「もっとデザインに凝ってもいいのでは? 白やシルバーなど、カラバリがあったらいいのに…」と聞いてみました。開発を担当された方いわく、そういう声があることは承知の上で、価格と使い勝手のバランスを最優先しているとのこと。
実際、低価格ながら豊富なセンサーを搭載しているため、ストレスなく操作できたり、エントリーモデルは子どもやシニア層の利用を想定して、背面パネルが滑りにくい質感になっていたりと、細かい使い勝手にまで配慮されています。
15.6インチのタブレットは、前モデルの発売当時の価格は10万円を超えていたそうですが、新モデルは円安と物価高騰が続く中、7万円台に抑えられています。価格を重視する人は要チェック。Amazon、楽天市場など、オンライン中心での販売となるそうです。
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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