Nothingが東京で見せた“本気”!おサイフ対応「Phone(2a)」に続き音質を極めたイヤホンを発表

■音質が高く評価されたear(2)をさらに進化させた「ear」

earは、従来の「ear(1)」「ear(2)」のデザインを継承し、音質を極めたモデル。11mmのセラミック製ダイナミックドライバーを搭載し、振動板の動作を向上させることで低音の深みを増したとのこと。また、イヤホン内の空気の流れを改善し、音の歪みを低減。音質の良さが評価された前モデル ear(2)以上のクリアな音質を実現しています。

▲左がear(2)、右が新製品のear。デザインはほぼ同じ。なお、従来の(1)(2)といった表記がなくなり、earというシンプルなモデル名に。その理由について「イヤホンはスマホほど頻繁に新機種をリリースしない。なので、自動車と同じようにモデル名を固定にした」と説明していた

▲イヤホンのステムの部分もスケルトン調。マイクの性能も向上させたとのこと

▲カラバリはブラック、ホワイトの2色

アクティブノイズキャンセリングは最大45dBのノイズ除去を実現し、周囲の環境に合わせる「アダプティブ」設定も可能。LDACとLHDCに対応し、ハイレゾ相当の高音質を聴くこともできます。専用アプリで自分に合う音をカスタマイズできる 「パーソナルサウンドファイル」は、ear(2)から引き続き搭載。連続再生時間はケース込みで最大40.5時間。価格は2万2800円。すでに予約が開始され、4月22日以降の出荷が予定されています。

 

■お手頃価格の「ear(a)」には鮮やかなイエローが登場!

ear(a)は、earの廉価版という位置付けですが、決してロースペックではなく、仕様の多くはearと共通しています。11mmのダイナミックドライバー(ただしセラミック製ではない)を搭載し、最大45dBのアクティブノイズキャンセリングは、周囲の環境に合わせる「アダプティブ」設定も可能。LDACにも対応し、ハイレゾ相当の高音質で聴くこともできます。なお、ear(a)はパーソナルサウンドファイル、LHDCに非対応。ワイヤレス充電にも対応していません。

▲ear(a)は長方形で丸みを帯びたケースにイヤホンが収まる

▲新色のイエローは、明るくカジュアルな印象

▲イヤホンのデザインは従来モデルを踏襲している

Ear(a)はカプセルから着想したという新しいデザインを採用。初めてイエローも登場しました。連続再生時間はケース込みで最大42.5時間。価格は1万4800円で、4月22日以降の出荷が予定されています。

▲ホワイト

▲ブラック

 

■イヤホンもスマホもChatGPTに対応

発表会では、Nothingの新しい戦略のひとつとして、ChatGPTへの対応が発表されました。ChatGPTは生成AIを用いたサービスで、チャット形式で知りたいことを調べたり、文章を作成したり、要約したりできるもの。今回発表されたEar、Ear(a)にはあらかじめ搭載されていて、スマホを操作するこなく、イヤホンをつまむなどの操作で起動して、声で検索できる仕組み。

▲スマホにインストールした「Nothing X」アプリで、ChatGPTの起動方法を設定できる

なお、Nothing Phoneにも対応し、Webのテキストの一部を選択したり、スクショを撮ったりして、素早くChatGPTに送信できる仕組みが組み込まれるとのこと。Phone(2)ではすぐに利用可能になり、Phone(1)と最新のPhone(2a)も今月内に対応する見通しです。

▲サブブランドのCMF by Nothingを含めて、これまでに発売した全ての製品がChatGPTに対応する

▲Nothing PhoneにはスクショからChatGPTを起動できる機能も追加される

 

■日本市場に本格参入。これからの展望は?

発表会では、質疑応答の時間が設けられ、CEOのカール・ペイ氏とNothing Japanのマネージングディレクターに就任した黒住吉郎氏がメディアからの質問に答えました。

▲CEOのカール・ペイ氏(左)とNothing Japanの代表に就任した黒住吉郎氏(右)。黒住氏はソニーや楽天モバイルなどで要職を歴任してきた方だ

Phone(2a)は初めておサイフケータイに対応しましたが、FeliCaを搭載しているのは日本向けモデルで、他の国・地域で発売されているのは通常のNFC搭載モデルとのこと。日本に来ることが多いカール・ペイ氏が電車の乗る際に切符を買うのが面倒に感じ、日本でのFeliCaの需要を実感したというエピソードも披露されました。ただし、今後発売される全ての機種に搭載されるか否かについては、「将来のデバイスについては言及しない」というスタンスから回答は避けられました。

日本オフィスができたことで、Nothing Phoneのキャリアでの扱いが期待されますが、黒住氏は「視野に入れているが、まずはしっかりとした態勢を整えることが先決」と回答していました。

Nothingのデバイスは、二子玉川 蔦屋家電、Kith Tokyo、ビームス、ユナイテッドアローズなどでポップアップが展開され、同時にAmazonや量販店でも取り扱わています。「どういう人をターゲットにしたいのか?」という質問に対しては、「我々としては年齢や性別などの属性は考えていません。クリエイティブなマインドを持つ方、テクノロジーはどのように生活を豊かにしてくれるかに興味をお持ちの方、そういう方々に使っていただきたい」と話していました。

▲Nothingがこれまでに発売した製品を一挙展示

▲オンライン販売のみのサブブランド、CMF by Nothingの製品も展示されていた

▲Nothing独自の「NDotフォント」の日本語化が勧められていることも紹介された

カール・ペイ氏によると、これまでは「ソフトローンチ」で、これから本格的に日本市場に注力していくとのこと。期待しましょう。

>> Nothing

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

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