レノボグループ入りした新生FCNTの第一弾スマホは”自律神経パワー” を測れる!?

■耐久性を高めて、便利なExlider機能も備えた「arrows We2」

arrows We2は、約6.1インチのディスプレイを搭載したエントリーモデル。若年層からシニアまで幅広いユーザーをターゲットにしたモデルで、防水・防塵に加えて、MIL規格の23項目をクリアするタフネス性能を備えています。さらに、1.5mの高さからコンクリートに落としても画面が割れにくいという独自の試験も行っているとのこと。アルコール消毒やハンドソープでの洗浄にも対応しています。

▲比較的コンパクトで、片手で操作しやすい印象

▲泡のハンドソープで洗うことも可能。温度45℃、湿度99%までの環境を想定した試験も行っており、浴室でも安心して使える

▲1.5mの高さから一気に落下させるデモンストレーションも披露された

▲米国国防総省の調達基準であるMIL規格23項目に対応している

右側面の電源キーをなぞって画面をスクロールしたり、タップして拡大したりできる「Exlider」機能も搭載。FCNTの従来機種に搭載されていた人気機能で、ユーザーからの要望に応えて5年ぶりに復活させたとのこと。電源キーには指紋センサーが搭載されていて、片手でスピーディに操作できることが利点。

▲電源キー兼指紋センサーをなぞって素早く画面をスクロールできる「Exlider」。ピンチ操作では拡大できない画面を拡大したりもできる。この機種はarrows We2 Plusだが、標準モデルのarrows We2でも同じように使える

カメラは広角(5010万画素/F値1.8)+ マクロ(190万画素/F値2.4)。前モデルの広角カメラは1310万画素/F値2.2だったので、大きく進化したと言っていいでしょう。4つの画素をひとつの画素として使うクアッドピクセル技術を採用し、暗い場所での撮影に強くなったことをアピールしていました。

▲夜景が鮮明な画質で撮れるように進化

FCNTは従来から環境配慮にも力を入れていますが、その取り組みも継承。arrows We2は電気電子部品を除く本体重量の約65%にリサイクル素材を使っているとのこと。ただ環境にやさしいだけでなく、背面パネルはサラサラとした心地よい手触りでした。

▲arrows We2のカラバリは3色

▲背面パネルはマット仕上げで、サラサラとした質感

▲再生材の使用比率は、arrows We2が上位モデルのPlusよりも若干高い

CPUはMediaTek Dimensity 7025、RAMは4GBで、ストレージは64GB。バッテリー容量は4500mAhで、電池劣化を抑えて、4年間使ったとしても初期容量の80%を維持する長寿命を実現しているそうです。

 

■世界初の自律神経測定機能を搭載した「arrows We2 Plus」

上位モデルのarrows We2 Plusは約6.6インチの大画面ディスプレイを搭載。CPUにはミドルハイ向けのSnapdragon 7s Gen 2を採用し、RAMは8GB、ストレージは256GB。バッテリー容量は5000mAh。ゲームや動画を存分に楽しみたい人でも満足できる仕様となっています。

▲arrows Weは約6.6インチの大画面が魅力。左右のベゼルが細く、大画面のわりには横幅がスリムに感じられた

機能はarrows We2と共通していますが、Plusだけの独自機能として、世界初の「自律神経活性度計測機能」が搭載されています。背面のカメラの下に搭載された脈波センサーに指を当てて計測する仕組みで、“自律神経パワー値” と、それが何歳相当であるかが表示され、毎日の健康管理に生かせる趣向。

▲自律神経活性度は、背面カメラ下のセンサーに指を当てて測定する

▲測定中はじっとしていなければならない

▲計測結果画面。毎日計測することで結果を分析し、健康管理を習慣づけられる

計測には2分または4分かかり(4分のほうが高精度な結果を得られる)、じっとしている必要があります。少し疲れ気味の筆者が試してみたところ、実年齢より若干高い結果になったので、精度は高いと思われます。

なお、アウトカメラの基本スペックはarrows We2と共通ですが、Plusの広角カメラは光学式手ブレ補正に対応していることが優位性。インカメラもarrows We2が800万画素であるに対して、arrows We2は1610万画素と、ワンランク上の仕様になっています。

▲arrows We2 Plusのカラバリは2色

 

■“arrows” “らくらく”ブランドを継承し海外展開も

発表会では、FCNTの今後の事業戦略についても説明されました。“arrows”と“らくらくスマートフォン”のブランドは継続し、Lenovoグループに入ったことによるシナジー効果で、より市場競争力を高めていくとのこと。将来的には海外市場への進出も視野に入れているそうです。これからの展開にも期待しましょう。

▲発表会に登壇したのは4名。左からFCNT 執行役員副社長の桑山泰明氏、FCNT 代表取締役社長 田中典尚氏、自律神経活性度計測機能を監修した京都大学名誉教授の森谷敏夫氏、製品プレゼンテーションを行ったFCNTプロダクトビジネス本部の外谷一麿氏

▲LenovoからFCNTに加わった桑山泰明氏が事業戦略を説明。arrowsブランドを継続していることを発表した

▲FCNTの強みを生かした製品の海外展開を視野に入れていることも明かした

>> FCNT

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

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