ダイヤル表面を透過した光をソーラーセルが受け取り、エネルギーに変えて駆動する光発電 エコ・ドライブにおいて、ダイヤルの素材選びは非常に重要なファクター。
日本ならではの審美性を大切にするザ・シチズンでは光の透過性に優れるとともに意匠としての美しさを備えた和紙に注目、これまでもさまざまな和紙ダイヤルモデルを発表してきました。
今回のモデルでは極薄で強度に優れた土佐典具帖紙(てんぐじょうし)を使い、筒に巻きつけた状態でたくし上げて染める“筒巻き絞り染め”と呼ばれる手法を用いたダイヤルを採用しているのが最大のポイントです。
細かな皺を寄せて絞った状態で藍染液に浸すこの技術は、通常であれば布を染めるのに使われるもの。絞りと染色の工程を重ねることで生み出された繊細な連続模様は、世界一とも評される薄さとともに、強く絞っても破れない優れた耐久性を持つ典具帖紙ならではの意匠といえます。
また染色においては、タデ藍の葉を乾燥・発酵させてつくる蒅(すくも)を用いる“天然灰汁発酵建て”と呼ばれる方法を採用することで、さまざまな色が混在した奥行きのある色合いを実現。光の量や見る角度による表情の変化を楽しめるのも魅力のひとつです。
ケース素材はシチズンが独自に開発したスーパーチタニウムで、サイズはコンパクトな38.3mm。表面には透明感のある色調が美しいデュラテクトプラチナ加工を施します。
またムーブメントには年差±5秒の高精度を実現する光発電 エコ・ドライブ ムーブメント“A060”を搭載。3時位置に備えた日付表示は、2100年2月28日まで閏年を含む月末カレンダー修正がいっさい不要なパーぺチュアルカレンダーとなっています。
さらに衝撃による針ズレを防ぐための衝撃検知機能や、針ズレが生じた場合も自動で修正する針自動補正機能、0時ジャストカレンダー更新機能など、実用時計としての優れた機能を豊富に備えている点も頼もしい。先人たちの築いた輝かしい歴史に敬意を表した、風格漂うタイムピースです。
>> ザ・シチズン
<文/&GP>
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