GoogleがPixel新製品を一挙発表!スマホは4機種、ウォッチも2サイズに!

■史上最薄を実現したPixel 9 Pro Fold

Googleの折りたたみスマホ第2弾として発表されたのがPixel 9 Pro Fold。折りたたみ時のサイズは155.2×77.1×10.5mmで、開いたときの厚さは5.1mm。Googleによると「最も薄い折りたたみ式」とのこと。競合といえるサムスンのGalaxy Z Fold6は、折りたたみ時のサイズが153.5×68.1×12.1mmで、開いたときの厚さは5.6mmなので、薄さではGalaxyの最新モデルに勝ります。ただし、横幅はGalaxyのほうがスリムで、重さもGalaxyが239gであるのに対して、Pixel 9 Pro Foldは257gあります。

Pixel 9 Pro Foldは折りたたみ時には6.3インチ(1080×2424ドット)のカバーディスプレイを利用可能。前モデルの縦横比は17.4:9でしたが、Pixel 9 Pro Foldは20:9になり、閉じた状態ではPixel 9と同じような感覚で操作できるようになっています。

▲折りたたみ時のホールド感は一般的なスマホに近いが、やや重い

▲ヒンジには航空宇宙グレードの強化アルミニウム合金カバーを備えた多相合金スチールを使用

開いたときに使うメインディスプレイは8インチで、解像度は2076×2152ドット。正方形に近い縦横比で、前モデルよりも広く使えることが利点。2つのアプリを同時に使うマルチウィンドウや、半分まで開いてビデオ通話をしたり、カバーディスプレイとメインディスプレイを同時に使って「リアルタイム翻訳」を利用したりといった、2画面の使い勝手が向上していることを期待できそうです。

▲このようなデスクトップスタイルでも使える

2画面を使う新たな機能として追加されたのが「こっちを見て」機能。開いた状態でリアカメラで撮影する際に、カバーディスプレイにアニメーションを表示させて、被写体に目を向けさせる機能。子どもを撮影する際に役立ちそうです。

プロセッサーはGoogle Tensor G4。RAMは他の3機種よりも多い16GBが搭載されています。ストレージは256GBと512GBの2タイプ。カラバリはObsidian、Porcelainの2色から選べます。

▲カラバリは2色

リアカメラは広角(48メガピクセル/F値1.7)+超広角(10.5メガピクセル/F値2.2)+望遠(光学5倍/10.8メガピクセル/F値3.1)。超広角カメラはマクロ撮影にも対応。超解像ズームは最大20倍まで撮影できます。Pixel 9 Pro/9 Pro XLよりは低いスペックですが、それでも普段使いには十分以上の性能を備えています。

▲カメラは2列配置になった。このデザインは好みが分かれそうだ

閉じた状態で自分撮りやビデオ通話に使えるフロントカメラ(10メガピクセル/F値2.2)と、開いた状態でビデオ通話などの使えるインナーカメラ(10メガピクセル/F値2.2)も搭載されています。

バッテリー容量は4650mAhで、一般的な使い方で24時間以上の連続駆動を見込めます。省電力モード設定時の駆動時間は最長72時間。急速充電にも対応していますが、Googleのスペックシートによると「数分で数時間分充電」となっており、実際にどれくらいの速度で充電できるかは、実機で試す必要がありそうです。

AIを用いたさまざまな便利機能は、他の33機種と同じように利用可能。前モデルから着実に進化させつつ、価格は4500円しか上がっていません。Pixel 9 Pro/9 Pro XLと同じように「Gemini Advanced」を6カ月間無料で使うことも可能。これまでPixelを使っていて、初めて折りたたみ式を使ってみたいと考えている人には良い選択肢となりそうです。

 

■Googleデバイスとの連携を強化したPixel Watch 3

新しいPixel Watchの最大のトピックは2サイズから選べるようになったこと。前モデルのPixel Watch 2は41mmモデルだけでしたが、Pixel Watch 3は41mmモデルと45mmモデルの2サイズ展開。円形の曲面ディスプレイのデザインは継承していますが、ベゼルが細くなり、文字盤の面積は41mmサイズでは10%、45mmモデルでは40%も大きくなっています。

▲左が41mmモデル、右が45mmモデル

実際に腕に巻いてみたところ、45mmモデルは大きすぎるほどではないので、画面の見やすさを重視するなら45mmモデルを選ぶのが得策です。画面の明るさも向上しています。

▲41mmモデルを装着

▲45mmモデルを装着

電池持ちがよくなったことも魅力。両モデルともに常時表示で最長24時間、バッテリーセーバーモードで最長36時間の連続使用が可能。41mmモデルは約24分で50%、約60分で100%まで充電でき、45mmモデルは約28分で50%、約80分で100%まで充電できます。

Pixel Watchには、フィットネストラッカー「Fitbit」の機能が搭載されていて、運動を記録し、分析してくれることも利点。Pixel Watch 3では、特にランナー向けの機能が強化されていて、ランニング時の心拍センサーの精度が向上。ランの計画、実行、振り返りがスムーズに行えて、エナジースコア、有酸素運動負荷を記録する新機能が追加され、適切なランニングルーチンに導いてくれる趣向。さらに、有料プランの「Fitbit Premium」に加入すると、パーソナライズされたAIによるデータ分析やアドバイスも得られます。

▲ワークアウト画面のイメージ

他のGoogleデバイスとの連携性も進化。例えば、Google TVのリモコンがなくても、Watchの画面で操作可能。Google Homeにつながっているスマートデバイスを操作でき、例えば、Google Nest Camが捉えた来客の映像を確認したり、双方向で通話したりすることも可能。

▲監視カメラ「Google Nest Cam」と連携して使うことも可能

カラバリは、41mmモデルが以下の4タイプ

・Matte Blackアルミケース+Obsidianアクティブ バンド
・Polished Silverアルミケース+Porcelainアクティブバンド
・Champagne Goldアルミケース+Hazelアクティブ バンド
・Polished Silver アルミケース+Rose Quartzアクティブバンド

▲41mmのケースとバンドの組み合わせは4タイプ

45mmモデルは以下の3タイプ。

・Matte Blackアルミケース+Obsidianアクティブバンド
・Polished Silverアルミケース+Porcelainアクティブバンド
・Matte Hazelアルミケース+Hazelアクティブバンド

▲45mmのケースとバンドの組み合わせは3タイプ

Pixel Watch 3は8月14日に予約受付を開始し、Googleストアでは9月10日に発売されます。価格は41mmのWi-Fiモデルが5万2800円、LTEモデルが6万9800円、45mmモデルのWi-Fiモデルが5万9800円、LTEモデルが7万6800円となっています。

 

■Pixel Buds Pro 2は専用チップを搭載し、Geminiにも対応

ワイヤレスイヤホンの最新モデル Pixel Buds Pro 2は、従来モデルよりも軽く、小さくなり、装着感が向上していることが特徴。1個の重さは4.7g(Mサイズのイヤーチップ装着時)で、前モデルから1.5gの軽量化を実現。イヤーチップは4サイズが同梱されているので、最もフィットするものを選んで使えます。

▲前モデルのPixel Buds Proよりも小さく、軽くなり、音質向上が図られている

▲4500万以上の耳のスキャンから得られたデータをもとにデザインされている

イヤホン向けの専用のプロセッサーとして「Google Tensor A1」を搭載していることも特徴。スマホ向けのプロセッサーと同じチームが開発したもので、1秒あたり最大300万回の適応を実現。Googleの生成AI「Gemini」にも対応しています。

アクティブノイズキャンセリングありで最大8時間、充電ケース使用で最大30時間使えることもメリット。

カラバリはPorcelain、Hazel、Wintergreen、Peonyの4色。スマホのPixel 9シリーズにも採用されている色なので、同じ色で組み合わせて楽しむこともできます。8月14日から予約受付が開始され、Googleストアでは9月26日に発売。価格は3万6800円です。

▲カラバリは4色だが、ケースは共通のようだ

*  *  *

新モデルをリリースするたびに注目を集め、日本市場でのシェアを拡大しつつあるPixelデバイス。今秋はラインナップが強化されたこともあり、昨年以上の注目を集めそうです。新モデル発売後の旧モデルの価格動向も注視したいところです。

>> Google Store

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

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