本体の右側面に、新たにシャッターキーも搭載されました。デジカメで実際に使われているパーツを用いているとのことで、デジカメ同様の操作感を実現。素早くカメラを起動でき、半押しでピントを固定することもできます。
さらに別売のアタッチメントを装着することで、市販のレンズフィルターを取り付けることも可能。持ち歩きに便利なショルダーストラップ付きの純正ケースも用意されます。もはや “スマホというよりもカメラ” という仕様で、今年5月にシャオミが発売した「Xiaomi 14 Ultra」に対して、真っ向勝負を挑むモデルという印象も受けました。
AQUOS R9 Proは基本仕様も超ハイスペック。ディスプレイは約6.7インチのPro IGZO OLED(有機EL)で、1〜120Hz(実質240Hz)の可変リフレッシュレートに対応。CPUには最高峰の「Snapdragon 8s Gen 3」を採用し、12GBのRAMを搭載。ストレージも512GBと大容量。5000mAhのバッテリーを搭載しているので、電池持ちにも期待できます。さらに、独自の放熱システムによって、スマホが熱くなるのを防ぎ、スピーカーの改良によって音質向上も図られています。
新しい機能としては、生成AIを用いた「電話アシスタント」を搭載。7月に発売されたAQUOS R9には留守番電話を要約する機能が搭載されましたが、R9 Proでは、それに加えて、通話中に登場したキーワードを抽出し、テキストや画像によるメモが作成される機能も利用できます。
■もはや物足りなさを感じない「AQUOS sense9」
AQUOS sense9は、性能と価格を両立するモデルとして人気が高い「AQUOS sense」シリーズの最新モデル。
スマートフォン AQUOSは、今年の夏に発売されたモデルから、デザイナー・三宅一成氏が率いる「miyake design」が本体デザインを監修しています。AQUOS sense9も、発売中のAQUOS R9やAQUOS wish4と同じように、カメラ部に自由曲線を用いたデザインを採用。カラバリは6色展開で、背面パネルとカメラ部の色が異なる “バイカラー” のモデルも用意。アルミを用いた本体は約166gと、軽くて持ちやすいことも魅力。
ディスプレイは約6.1インチで、AQUOS senseシリーズでは初めてPro IGZO OLEDを採用。前モデルも有機EL(IGZO OLED)を搭載していましたが、リフレッシュレートが90Hzから120Hzに進化し、1〜120Hz(実質240Hz)の可変リフレッシュレートに対応しました。画面の明るさも約4倍に向上し、場所を選ばす快適に使えそうです。
アウトカメラは標準(約5030万画素/F値1.9)+広角(約5030万画素/F値2.2)。広角カメラは約2.5cmまで近寄れるマクロ撮影に対応しています。インカメラは約3200万画素で、レンズはF値2.2。前モデルの広角カメラとインカメラは約800万画素だったので、撮影シーンが広がり、セルフィーも今まで以上に高画質で楽しめそうです。
CPUはミドルハイ向けの「Snapdragon 7s Gen 2」。RAM 6GB + ROM 128GBとRAM 8GB + ROM 256GBの2モデルが用意されます。バッテリー容量は5000mAhで、標準的な使い方で2日間の電池持ちを見込めます。従来はシングルだった内蔵スピーカーはデュアルに進化。イヤホンを付けなくても、ステレオサウンドを楽しめるようになりました。
従来モデルの “ちょっと物足りなかった” 部分が解消され、ミドルレンジながら、限りなくハイエンドに近い端末に進化した印象。されど、それを感じさせないカジュアルで品のあるデザインも人気を集めそうです。
* * *
夏に発売したAQUOS R9は、前モデル比で約3倍の売れ行きだそうで、エントリーモデルのAQUOS wish4も売れ筋ランキングの上位に登場しています。新たに2モデルが登場し、例年にも増して強力なラインナップが揃ったという印象です。
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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