実はその時、人間は無意識に刃と刃の隙間が少なくなるよう、左右の刃が近づけすり合わせるよう調整しながら切っています。そうした無意識のストレスを、機構で軽減させたのがこの“傾斜インサート”です。
また、この機構により、左利きの人でも切りやすくなっているのも大きなメリットといえます。実は左利きの人の場合、先ほどの無意識に行う“刃と刃のすり合わせ”作業が困難です。なぜかというと、この動作を行おうとすると、ハサミを握る方向に対して逆の力をかける必要があるからです。
コクヨの調査によれば、日本国内の左利き人口は約10%程度で、その内94.4%が右利き用のハサミを使っています。左利き用のハサミもありますが、メーカーとしては注力が難しいためラインナップは少なく、また、左利きの人は小さい頃から右利き用のはさみを使用することになるため、その不便さにある意味慣れてしまうのです。
ラインアップはスタンダード刃に加え、クラフトテープなど粘着物の切断に向いているグルーレス刃、グルーレス刃にフッ素コーティングを施したタイプ、さらにチタンコーティングを施し切れ味を持続させたタイプの4種類。利き手を問わずに軽い切れ味を実現する、ハサミの新スタンダードの登場です!
<文/&GP>
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