「しゃべってコンシェル」はクラウドを利用するサービスですが、OHaNAS自体には3GやLTEなどのインターネット接続機能は搭載されていません。インターネットに接続したスマホやタブレットに専用アプリ(無料)をインストールし、OHaNASとスマホ・タブレットをBluetoothで接続することで、会話を楽しめる仕組みです。なお、スマホ・タブレットはドコモの製品である必要はなく、Wi-Fiなどドコモ以外の回線でも利用できます。
「今日の天気は?」「◯◯って何?」といった情報検索のほか、「豚肉を使ったシレピを教えて!」と、夕食の献立を相談したりもできます。ユーザーの情報を学習する機能もあり、誕生日になると、お祝いの言葉を話してくれて、歌を歌ってくれたりというサプライズも楽しめるとのこと。
例えば……
●ユーザー「しりとりをしよう!」
●OHaNAS「しりとりするよー。ぼく、ガチで強いから。好きな言葉をどうぞ!」
●ユーザー「りんご」
●OHaNAS「ゴリラ」
●ユーザー「ランドセル」……、なんていう言葉の遊びも楽しめます。
OHaNASの特技は「俳句」らしく、発表会では、「北海道」というお題を与えて、オハナスが「雨上がり 光り輝く 北海道」と一句を詠むデモも披露されました。
大きさはW160×H160×160mm。重さは「秘密」だそうですが、発表会で展示された試作品を持ち上げてみたところ、子どもでも楽に持ち運べる軽さ。単2形アルカリ乾電池3本で駆動するので、場所を選ばず遊べそうです。価格的にもサイズ的にも、ソフトバンクの「Pepper」と違って、気軽に購入できることも魅力といっていいでしょう。
タカラトミーは「Omnibot」というトイロボットのシリーズを展開しており、OHaNASはその最新作として開発されたもの。従来の製品は、音声認識を本体のみに依存するので、あらかじめプログラムされたシナリオしか楽しめず、もの足りなく感じていたユーザーもいたのでは? OHaNASでは、クラウドを利用するため、どんどんシナリオを増やせて、時節に合わせた会話を楽しめることもアドバンテージといえるでしょう。
今回のデザインは「聴覚に長けている」などの理由から、羊をモチーフにしたとのことですが、これをかわいいと思うか否かは、好みが分かれるかもしれません。個人的には、動作が少ない(状態によって目のLEDの発色が変わったり、ブルブルと揺れたりする程度)ことに、やや物足りなさを感じました。将来的には、ペット型や人型のオハナスの開発も視野に入れているとのこと。より、ロボットらしさを求める人は、次モデルを待つのもアリかもしれません。
(文/村元正剛)
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