そもそも生体認証は、IDカード式でのカードの盗難や紛失、なりすましや、パスワード方式での忘れた、ハッキングといった心配がないことから、導入が進んでいる。
しかし、個人の体質や設置環境、経年変化などにより、本人なのに認証されなかったり、他人と間違ったりという問題も発生することがあった。
ただし、眼の虹彩を使った認証システムは、最も精度が高く安定しているが、コストが高く使い方も難しいことから、なかなか導入されてこなかった。
そんな状況を打破できそうな世界初の認証システムが登場した。それが、虹彩認証と顔認証と組み合わせた「IRIAS」だ。このシステムはこれまでにあったいくつもの問題を解消しているという。
そのひとつが、利用者の顔と眼を高さ50cmの範囲内でカメラが自動補足機能。これなら、身長の低い人が伸び上がったり、高い人がかがんだりという必要もほぼなくなる。
また登録時や認証時には、カラー液晶に顔を映し出し、適正位置がパッと見てすぐに分かるよう色で示してくれるので、上手く認証されず覗き込むということもなくなる。ちなみに両眼虹彩認証での平均認証時間は1秒以下。これならスムーズに高精度な認証が可能だ。
両眼での虹彩認証で他人と間違う確率は1億分の1以下と、他の生体認証とは桁違いの高精度を誇る。「IRIAS」では片眼認証の設定も可能で、この場合でも間違う確率は120万分の1以下という。
また、顔認証や虹彩認証、パスワード認証を組み合わせた運用も可能になっている。例えば、最初は虹彩認証のみで、拒否された場合は顔認証+パスワード認証ということもできる。
さらに、コンパクトな本体内に最大1万人のデータを保存できるため、ネットワークにつなげなくても運用できる。サーバに接続すれば、ユーザー数は無限大だ。
メガネやコンタクト、マスク、ヘルメット、ほとんどのサングラスを着用していても認証可能という(ちなみにカラーコンタクトは、なりすまし防止で登録・認証できない)。
生体認証は工場、倉庫、研究所、重要施設などで使用されているというイメージがあるが、これだけ簡単に登録や認証が行えるとなると、スポーツジムやゴルフ場、貸金庫、会員制クラブなど、もう少し身近な場所でも導入される可能性も高くなる。あの映画で見たシーンは意外ともう自分の身の回りに来ているのかもしれない。
>> クリテックジャパン「虹彩/顔 ハイブリッド認証 イリアス(IRIAS)」
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