その最大の魅力は「○○いらず」というコンセプトにある。オーブンレンジの多くが数百種類の「自動メニュー」を用意しているが、面倒なのがレシピ通りの食材をそろえたり、重さや分量を量ったりすることだ。そこでAX-XP200は「まかせて調理」という機能を搭載した。
まかせて調理とは、好みの食材で作れる「レシピいらず」、分量を量ったりする「はかりいらず」、冷凍した食材も冷蔵の食材も常温の食材も一緒に調理できる「解凍いらず」で、「網焼き・揚げる」、「焼く」、「炒める」、「蒸す・ゆでる」という4つの調理ができる。
その秘密は最初から最後まで過熱水蒸気だけで調理する「ウォーターヒート技術」と、初搭載の「赤外線ムーブセンサー」を含めたふたつのセンサーにある。過熱水蒸気は100℃を超える超高温に加熱した水蒸気のことで、水分子に含まれる熱エネルギーによって「水で焼く」ことができる。
過熱水蒸気は温度の低い食品により熱を与える特徴があるため、冷凍・冷蔵・常温の食品が混在してもまんべんなく加熱しやすいという。さらに赤外線ムーブセンサーによって調理前に食品の表面温度を測定。調理中には庫内の温度を温度センサーで測ることで食材の量を判断し、最適な形で調理できるようにコントロールするという。
発表会では、冷凍のエビやホタテ、ホタテのソース、冷蔵の豚肉、常温の野菜を一緒に「網焼き・揚げる」メニューで調理したものを試食した。どれも焦げ付いたり火を通しすぎたりすることなく、ちょうどいい具合に仕上がっているのを確認できた。エビや豚肉は調理前、野菜は調理後に味付けしたとのことで、味付けのタイミングも好みに合わせてできるようだ。
手の込んだ“晴れの日”の料理だけでなく、毎朝のお弁当作りなど日常の料理作りにもより手軽に使えるということで、料理を始めたばかりの人や苦手な人にもお勧めしたい。
(文/安蔵靖志)
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