サルーンというより、クーペのような流麗なルーフラインを持つジャガーXE。スムーズな外観その通りに、空気抵抗もCd値=0.26と低〜く押さえられています。
ボディは、ジャガー・ランドローバー・グループが得意とするアルミ加工技術を活用し、75%以上にアルミニウムを使用。少々マニアックなネタを披露すると、上級車種「XJ」はボディの約70%が“普通の”アルミニウム、残り30%が高張力アルミニウムでしたが、XEではこの比率が逆転。ひと言で「アルミ製」といっても、鋼板同様、その種類はさまざまということ。「XEのボディシェルは、ライバルより50kgは軽い」と、ジャガーの車両ライン担当は胸を張ります。
…と、素晴らしいテクノロジーが投入されたXEですが、日本向けラインナップガソリンモデルの車重は、1600〜1710kgと、まぁ普通(失礼!)。JC08モード燃費も、10.4〜12.5km/リッターで、「燃費を気にする人は、ディーゼルを待て!」といったところでしょうか。
そして車両のサイズは、全長×全幅×全高=4680×1850×1415mm。BMWの3シリーズよりわずかに長く、幅広く、ちょっぴり低い。ベンチマークである3シリーズに対抗し、XEも前後の重量配分を50:50にしているというので、そのドライブフィールが楽しみです!
ボディカラーは18色。アロイホイールも14種類から選択可能。将来のXEオーナーの方は、今からカタログを眺めて、自分だけのXEを考えてみてはいかがでしょう?
正式導入が決まったジャガーXEですが、発売直後は、なかなか試乗車が揃わないもの。そんな状況を打破すべく、ジャガー・ランドローバー・ジャパンが試みるのが、「バーチャルドライビング」体験。その名も「JAGUAR XE GAME CHANGER TOUR」。
体験者は、ヘッドホンとヘッドマウントディスプレイを付けて、椅子に座ります。ドライブが始まると、隣にはハンドルを握るプロテニスプレイヤーの錦織圭選手(ジャガーのアンバサダーを務めているんです)。前を向くと進行方向の風景が、上を向けばルーフ、後ろを振り向けば、去ってゆく景色が!
あらかじめ360度全方位の走行映像が記録され、ヘッドマウントディスプレイが顔の向きや傾きを検知。本来見えるべき景色を映し出しているわけです。有名テニスプレイヤーと、束の間のドライブ気分を味わえます。
現在、各地でTOURを開催中。後日、全国のジャガー正規ディーラーにも設置されるはずなので、興味がある人はジャガーのWebサイトをチェック!
◎SPECIFICATIONS(XE PRESTIGE)
ボディサイズ:L4680×W1850×H1415mm
ホイールベース:2835mm
車両重量:1640kg
トランスミッション:8速AT
エンジン:直列4気筒DOHCターボ
総排気量:1998cc
最高出力:200馬力/5500回転
最大トルク:32.6kg-m/5500回転
(文・写真/ダン・アオキ)
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