いよいよ寒くなってきて、冬目前といったところですが、冬キャンプの準備、進んでますか?
キャンプをしない人からは「冬にキャンプって正気?」なんて言われますが、実は冬こそ快適だったりします。虫がいない、空気が澄んで星がきれい、焚き火の温かさが身に染みる。薪ストーブなど“冬ならでは”の道具が使えるのも魅力です。とはいえ、そこはやっぱり冬。平地のキャンプ場でも朝晩が氷点下になることは当たり前。
「寒さをどうしのぐか」は、楽しさと安全の境界線になります。そこで最近のキャンプでは、ポータブル電源、いわゆる“ポタ電”が欠かせない存在になりました。
スマホやランタンの充電だけでなく、冬キャンプでは電気毛布や、人によっては小型ヒーターなどを動かす電源として活躍します。
ただ、いざ選ぼうとすると容量やサイズ、価格のバランスが意外と難しい。「大は小を兼ねる」と思って大容量モデルを選ぶと、1泊のキャンプではまず使い切れませんし、重くて持ち運ぶのも一苦労。かといって小さすぎると、夜の寒さ対策には力不足に感じることもあります。
これまでの経験談で言うと、1泊2日の冬キャンプなら600Wh前後がちょうど良さそうです。以前、災害時にも使えるだろうと1000Whクラスを使っていたこともありますが、実際は家から持ち出すのが大変で、1泊では出番が限られました。
例えば、できればスマホも充電したいことを考えると、500Whクラスだと電気毛布を一晩使った時点で残量が心もとない。リチウム系のバッテリーは、完全放電を繰り返すと寿命を縮めるとも言われているので、容量ギリギリで運用するのは少し不安です。かといって700Whを超えると、重さやサイズがぐっと増して、持ち出すのが少しおっくうになる。
600Whくらいなら、電気毛布を夜通し使っても少し余裕があり、スマホやLEDランタンの充電までできる。そのうえ本体の大きさも手頃で、車への積み下ろしも現実的です。“寒さ対策のメインにも、夜の快適さのプラスにも使える”。そんなバランスの良さを感じられる容量だと思います。

そして今季、その“ちょうどいい600Whクラス”を狙った新モデルが、ジャクリから登場しました。それがJackery(ジャクリ)「Jackery ポータブル電源 600 New」(8万6000円)。容量は640Wh、出力500W。数値だけ見れば少し地味に感じますが、実際の使い勝手を考えるとよくできています。
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