ポール・ヘニングセンは、電気が発する光を “手なずける” ことに生涯の大部分を捧げたと言われている。電力が生む光を無駄なく最大限に活用することを目的とし、シェードの形には対数螺旋というカーブを採用。電球の中心(発光部分)に3つのシェードカーブ共通の起点を置くことで、電球の光はシェード内側すべての表面に効率良く反射されている。
光は必要とされる方向に導かれ、同時に3枚のシェードが眩しい光(グレア)をカットするという、シンプルで画期的なアイデアが取り入れられている。光の計算と照明実験を繰り返した結果、ヘニングセンは最も美しく機能的な形としてこのランプを完成させた。
このフロアランプは磨きあげられた銅素材でできており、時の経過とともに味わい深いアンティークの風合いに変化。付属の銅製シェードを使えば主に下方を照らす落ち着いた照明となり、また一方、オパールガラスのトップシェードは部屋の空間を心地よい拡散光で満たしてくれるとのこと。
1926年の発売以降、3枚シェードの「PH(ポールヘニングセン)ランプ」はさまざまなサイズと素材を用いて製造され、オフィス、住宅、学校、病院等、あらゆる場所を効率的に照らす照明システムに発展。この歴史的なプロダクトを、自宅でも楽しむ機会でもある。
サイズ: Φ330 H1300mm W7.5kg
価格:23万7600円
>> ポール・ヘニングセン
[関連記事]
超オシャレ!手作業で作る間接照明「HOOP」に空間の柔らかさを感じる
オシャレなのに実用的!音や振動に反応して光るウォールステッカー
(文/&GP編集部)
- 1
- 2