今回のマイナーチェンジでブラッシュアップされたのは、主に足回り。サスペンションのストローク速度が極めて低い状態から十分な減衰力を発揮する改良型のショックアブソーバーを採用したほか、フロントサスペンションのロアアームをアルミ製に変更することで、剛性アップと軽量化を両立しています。
さらに、スプリングブッシュの特性や、AVS(アダプティブ バリアブル サスペンション システム)とEPS(電動パワーステアリング)の制御を見直すなど、細かい部分までチューニングを施し、運転した際の気持ち良さを向上させています。
さらに、Fスポーツグレードには、カスタマイズモードを搭載した“ドライブモードセレクト”を採用。カスタマイズモードを選択した際は、パワートレインだけでなく、シャーシや空調の制御までを、ドライバーの好みに応じて設定できるようになっています。
低速域から高速域まで、衝突回避や被害軽減をサポートする予防安全パッケージ、レクサス セーフティ システム プラスを標準設定したのも大きな進化。
これは、歩行者検知機能付きの衝突回避支援タイプ“プリクラッシュセーフティ”や、車線逸脱による事故を予防する“レーンディパーチャーアラート(ステアリング制御機能付き)”、夜間に歩行者の早期発見を支援するためにロー/ハイビームを自動切替する“オートマチックハイビーム”、そして、設定車速内で先行車に合わせて速度を調節しながら、一定の車間距離を保って追従走行できる“レーダークルーズコントロール(ブレーキ制御付)”をパッケージ化したもの。イマドキのスポーツセダンにも欠かせない、安全性の確保を図っています。
フロントフェイスは、スピンドルグリルが下部に向かって大きく広がり、低重心をイメージさせるデザインに。グリル両端には、ブレーキダクトへ空気を導く機能も持たされています。スポーティグレードのFスポーツには、スピンドルグリルに漆黒メッキのモールを採用し、バンパーガーニッシュもよりワイド&ローのイメージに仕上げられています。
ヘッドランプは、内側に延長することで、L字型のクリアランスランプとの連続性を高め、より鋭さを強調したデザインに。リアコンビネーションランプは多灯LED化され、内部にL字を層状に重ねたデザインとしています。切削高輝処理を施した新しい17インチ/18インチのアルミホイールも、スポーティなイメージを強化しています。
インテリアは、ナビディスプレイを10.3インチへと拡大し、リモートタッチ側面に“ENTERボタン”を設置するなど、操作性を高めています。ヒーターやオーディオのコントロールパネルにはヘアライン仕上げを施し、オーナメントパネルはレーザーカット本杢(サペリ/ブラック)、ウォームメタル、本アルミを追加し、全5種とするなど、上質感の向上を図っています。
標準設定の“レクサスISプレミアムサウンドシステム”は、スピーカーを10個に増設。よりクリアで奥行きのある音質を実現しています。また、オプション設定される“マークレビンソンプレミアムサラウンドサウンドシステム”もより一段とチューニングが施され、正確で立体的なサウンドを全席で味わえるようになりました。
パワートレインに変更はなく、3.5リッターのV型6気筒エンジンを搭載する「IS350」が602万7000円~、2.5リッター直列4気筒にハイブリッドシステムを組み合わせる「IS300h」は578万8000円~、2リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載する「IS200t」は503万8000円~となっています。
(文/増谷茂樹)
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