投影した場所をタッチ操作!「Xperia Touch」は未来感あふれるデバイスです

Xperia Touchは、ソニーモバイルが発売するXperiaスマートフォンとは別の、新たなコミュニケーションを提案する「スマートプロダクト」のひとつです。これまでに4つのコンセプトモデルが発表され、昨年秋には、商用化第1弾として、ハンズフリーでスマートフォンの一部機能を利用できる「Xperia Ear」が発売されました。Xperia Touchは、ふたつめの商用化モデルになります。

▲「Xperia Touch G1109」

サイズは約69×134×143mmで、重さは約932g。手軽に持ち運べて、約1200mAhのバッテリーも内蔵しているので、ケーブルレスで約1時間使うこともできます。テーブルなどに置いてテーブル上に投影する場合は23インチ、壁に投影する場合は、壁から約25cm離すことで最大80インチで投影できる仕組みです。

▲テーブルに投写して対戦ゲームなどを楽しめる

▲チェストなどに置いて、壁に情報を映し出すことも

▲発表会後のデモンストレーションでは、80型スクリーンに投写した際の画質も確認できた

ソニーが独自に開発した超短焦点レンズと、「SXRD」という液晶ディスプレイデバイス、そして小型のレーザーエンジンを搭載することでコンパクトサイズを実現。なお、タッチ操作ができるのは、机や壁などに23インチで投影した場合のみで、本体下部に搭載した赤外線センサーと、プロジェクター部のイメージセンサーの組み合わせによって、ユーザーが触れる位置を検出する仕組みになっています。今年2月のグローバルでの発表時には、壁面に投影した際に、ジェスチャー操作するデモンストテーションも行われましたが、今後のアップデートで、そうした機能を追加することも視野に入れているそうです。

▲内部構造

▲直感的なタッチインターフェイスを実現する3つのデバイス

発表会では多くの実機が展示され、いち早くその操作感を試すことができました。最大10点のマルチタッチに対応しており、タッチの仕方はスマホやタブレットと同様。フリックやピンチアウトといった操作もなめらかに行えました。レスポンスにタイムラグはなく、“大画面のスクリーン” を操作しているような感覚でした。

▲複数の指で操作できるが、センサーの向きに対して指が重なる場合は認識精度が落ちる

▲投写したキーボードで演奏するなど、Xperia Touch向けアプリの開発も期待される

人感センサーも搭載されています。人間が約2メートル以内に近づくとセンサーが反応し、自動で壁に情報が投写される仕組みです。時計やカレンダーを確認したり、家族へのメッセージを残したりと、使い方は自由自在。さらに、「Hi Xperia(ハイ エクスペリア)」と呼びかけると音声認識が起動。声で天気予報やその日の予定などを確認でき、音楽再生などアプリの起動もできます。

▲PlayStation 4のリモートプレイにも対応。自室の壁など好きな場所に投写して、コントローラーでプレイできる

Xperia TouchはAndroid 7.0を搭載しており、Google Playからダウンロードしたアプリやコンテンツも利用可能。スマートフォンと共通のGoogleアカウントを設定することで、経済的にコンテンツ共有でき、Googleカレンダーを同期して使うといったこともできます。通信はWi-Fiで行うので、キャリア契約などのランキングコストはかかりません。

スマホやタブレットがパーソナルなデバイスであるのに対して、Xperia Touchは複数人で使うことを前提に設計されています。新機軸の製品ゆえ、決してお手頃とはいえないお値段ですが、家族団らんの時間が減ってきたことを危惧しているお母さん、お父さん! 新しいコミュニケーションのきっかけになるかもしれませんよ!

▲ソニーストア直営店などで操作できる実機が展示される。気になる人は、ぜひ足を運んで、新しい操作感を体験してみよう!

 

>> ソニー「Xperia Touch」

 


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(取材・文/村元正剛

むらもとまさかた/ITライター

iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

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