1983年の登場以来、「G-SHOCK」はタフネスウオッチの象徴として君臨してきた。外部衝撃からモジュールを守る中空構造ケースを採用した独自の“耐衝撃構造”、さらには耐遠心重力・耐振動など、GPSやBluetoothといった先進技術が加わった新モデルになっても、その“タフネス”というコンセプトは受け継がれている。
そんなG-SHOCKが、誕生35周年記念モデルとして、このたび「BIG BANG BLACK(ビッグバンブラック)」を世に送り出す。ブランドカラーである、こだわりの「黒」をベースカラーにした珠玉の5本。オトコの所有欲をくすぐるブラックの魅力と、高いクオリティを感じてほしい。
■マットブラックと散りばめられた光沢がビッグバンを想起させる
まず紹介するのは、G-SHOCK初号機のスクエアデザイン・スクリューバックというDNAを受け継ぐ「GW-5000」をベースモデルとした「GW-5035A-1JR」。シンプルかつ精悍なフェイスに歴史を感じる一品だ。これはビッグバンブラック共通となるが、黒いボディには粒子を塗料に混ぜ込み、その粒子が光を乱反射することで、視覚的に色や光沢感を押さえ込む塗装技術を採用。今までにない、吸い込まれるようなマットなブラックを表現している。
■無骨に見えて精緻なパーツの組み合わせに感じる、時計としての完成度
続く「GA-135A-1AJR」は、ビッグボタンが特徴の「GA-110」をベースモデルとして採用。アナログとデジタル表示が融合した文字板に、歯車状の細かなパーツを立体的に組み上げている。コラボレーションモデルとして過去にもさまざまなタイプが登場している人気シリーズで、手元に存在感をはっきりと主張するG-SHOCKらしいモデルでもある。
■ダイナミックかつ実用性の高さにこそG-SHOCKらしさがある
こちらは、さまざまなカラーリングで人気を博した「GA-700」がベース。先に紹介した「GA-135A-1AJR」に近い迫力あるケースだが、6時方向に配した大型フロントボタンによって、よりタフに、よりダイナミックなタフネスデザインを実現している。1/1000秒ストップウオッチや速度計測機能、JIS1種の耐磁性能など実用的な機能も豊富に搭載されている。
■過酷な状況下でも安心して時を刻み続ける、タフネスとデザインの融合
マスターオブGシリーズ「MUDMASTER(マッドマスター) GG-1000」をベースにした「GG-1035A-1AJR」は、視認性を高めるために幅広の時分針、また、12・3・6・9時位置にはアラビア数字の大型インデックスを採用したモデル。瓦礫や土砂が散乱するような陸上での使用を想定している。ボタンには防塵・防泥性能を可能にするボタンガードシリンダー構造は、ミリタリーテイストなデザインと相まって過酷な状況でのタフな使い方にも耐えうる。
■装着しやすさを選べるモデルの多さも魅力のひとつ
最後を飾るのが、ベーシックモデルの最新型となる「GA-800」をベースとした「GA-835A-1AJR」。腕になじむミドルサイズで力強いデザインが特徴で、G-SHOCKのフェイスアイコンであるフロントボタンを6時側に配置。コンパクトなケースサイズを採用し、薄型化により装着性も向上している。スーパーイルミネーターのダブルLEDライトなど、ユーザビリティも高い新たなスタンダードラインとして存在感を放つ。
* * *
■進化を続けるG-SHOCKの新たな目的地は
過去にもG-SHOCKは10th/20th/25th/30thと、周年モデルをいくつもリリースしてきた。その都度、スペシャルなアーティストとのコラボレーションやカラバリなど、G-SHOCKファンの心をつかんで離さないアイテムが数多く誕生している。今回のテーマは「黒」で、ここまで紹介したとおりマットブラックが宇宙誕生前の“無”の状態を、裏蓋に配色した鮮やかなゴールドが“ビッグバン”の瞬間的な大爆発の様を表している。誕生から35周年の節目を迎えるG-SHOCKが原点に立ち返り、新たな創造を始めることを予感させる記念モデルとも言えそうだ。
タフな機能性とデザイン、そして使い手を選ばない「ビッグバンブラック」こそ大人の所有欲を満たし、また格式を上げてくれるマスターピース。仕事にも趣味にも、エッジの効いた上質な「黒」をまとってみてはどうだろうか。
(取材・文/&GP編集部 写真/下城英悟)