自分好みの逸品が手に入る「カスタムオーダー」は、こだわりのあるオトコにこそ似合うもの。高級スーツなどを筆頭に、人気の高いジャンルではありますが、もちろん腕時計にも存在しています。しかも、1万円台からカスタムオーダーできるカスタムウォッチを可能にしたのが、高いジャパンクオリティを提供するブランド「Knot(ノット)」です。
今回、なかなか自分好みの時計に巡り会えないという編集者・スタイリスト・ライターの3名が店舗に伺い、それぞれのライフスタイルに合わせた一本を作ることにチャレンジ。その汎用性の高さをレポートしていきたいと思います!
■手に取って選ぶ楽しさを体感できる希少なショップ
3人が到着したのはKnotの吉祥寺店。ケース、ベルトの多さにワクワクしてきました!
Knotの腕時計は、ケースとベルトを自由に組み合わせてカスタムできる点が特徴。すっきりとした店内の中央に、腕時計のケースとベルトがずらりと並び、それらを手に取って自分好みの時計をイメージしていきます。ケースはクラシックな「3針モデル」「クロノグラフ」、ベルトは「栃木レザー」「NATOベルト」など、ラインナップの多さは圧巻。
その組み合わせは、なんと1万5000通り以上というから驚きです。迷ってもショップスタッフの方がアドバイスをくれるので安心。「このケースには、このベルトかなぁ」と、3人もなかなか体験できない時計のカスタムを楽しみました。
また、取材中もお客さんが引っ切りなしに来店。学生カップルからビジネスマン、犬の散歩中と思われる年配の方まで、男女・年齢・職業問わず幅広い層が、思い思いに時計のカスタムを楽しんでいたのが印象的でした。やはり時計のカスタムオーダーが気軽にできるショップは珍しく、ネットショッピング全盛の今、この体験は実店舗に訪れるだけの価値があると実感しました。
■3人が狙っている時計は?
ーーさて、これから3名の思い思いの作りたいモデルをご紹介します。
●津田のテーマ
<ビジネスに使える機械式モデル>
「普段はカジュアルな格好が多いので、スーツに合わせられる時計を持っていません(泣)。でも最近は取材などでスーツを着る機会も増え、ビジネスやフォーマルでも恥ずかしくない時計の必要性を感じています。アラフォーなので、やっぱり大人っぽい時計が欲しい!」
●三宅のテーマ
<オンオフ兼用のミリタリーモデル>
「昨年あたりからアウトドアの魅力にハマりはじめまして…。いつも仕事は私服なことが多いし、少しオンで使っても違和感のないミリタリーテイストな時計が欲しいなあと。遊び心があって、かつ編集者という仕事スタイルでも身につけられる時計を探してます!
●宇田川のテーマ
<カジュアルに使えるデニムベルト系モデル>
「これから夏にかけて、腕時計はスタイリングのアクセントとして、とても大事なポイントになります。そこで以前から、悪目立ちせず存在感のあるデニムベルトモデルを狙っていたのですが、どうしてもケースが子供っぽいものが多く、購入に至っていません。大人に似合うデニムベルトモデルがあればいいのですが…」
▼アウトドア感たっぷりなミリタリーカラーで統一(三宅)
&GP編集部・三宅は、「ミリタリーモデルが欲しかったので、やっぱりグリーンにこだわりました」と、ケースもベルトもミリタリーカラーで統一。Knotにはアウトドアウォッチの展開はありませんが、そこはソーラーモデルでカバー。
ケースが厚いクロノグラフを選ぶことで、武骨な印象も与えられます。「いわゆるアウトドアやミリタリーなケースデザインではないからこそ、逆にオンでも身に着けられる上品な時計に仕上がりました」と大満足。
まずケースを選び、そのカラーに合わせてベルトをセレクト。組紐で作られたストラップとNATOタイプのレザーベルト、どちらにするかずいぶんと悩んでいましたが、最終的にはNATOタイプに決定。「引き通し型のNATOストラップのほうがミリタリーっぽいイメージになるし、栃木レザーというところに惹かれました。これならオンでも違和感なさそう」
▼機械式の新色「ブラックエディション」に一目惚れ!(津田)
機械式時計を狙っていたライター・津田が選んだのは、Knotのフラッグシップモデルとなる「オートマティック AT-38」。ビジネスやフォーマルな場で、スーツに合わせることを考えていたため、「白文字盤で青秒針のシンプルな3針に決めていた」そうですが、選んだのはまさかのオールブラック。「AT-38の新色として登場したブラックエディションに一目惚れ。文字盤が真っ黒ではなく、ややグレーがかったマットな質感にやられました」
凜としたブラックエディションに、ビジネスで使える上品さをプラスするため、ベルトには本物のクロコダイルレザーをチョイス。色はもちろん黒を選び、オリジナリティあふれるオールブラックモデルを完成させました。
「ブラックメタルのリンクストラップと迷いましたが、より大人っぽい印象に仕上げるためクロコダイルに。品格と遊び心を併せ持つ、自分らしい1本になりました!」
▼カイハラデニムのベルトを際立たせた組み合わせに(宇田川)
最初からデニムベルトに照準を絞っていたスタイリスト・宇田川。まずベルト選びから始め、店内でデニムベルトを発見して即決断。キミに決めた! 「デニムがあってよかったです。しかもコレ、あのカイハラデニムですよ!」と、興奮気味に話してくれました。
選んだのは、3月末に発売されたばかりのKnot初となるデニムベルト。国産デニム生地のパイオニアにして、業界トップシェアを誇るカイハラデニムとのコラボモデルです。「レザーのパーツがアクセントに効いていますね。色が濃い生デニムは上品な印象を与えるから、幅広いコーデに合いそう!」
そんなデニムベルトを際立たせるため、ケースはシンプルでオーソドックスな3針モデルをチョイス。色使いも控えめなものを選び、カイハラデニムの存在感を堪能できる組み合わせに。「デニムベルトの時計は子供っぽくなりがちですが、このカイハラデニムとのコラボモデルなら引き締まって見えます。また、ケースも選べるからこそ、大人カジュアルな理想のデニム時計が作れました」
■時計を通じて日本のモノづくりの魅力を広める
最初に述べたように、Knotはメイド・イン・ジャパンであることが最大の特徴で、ブランドのアイデンティティにもなっています。これについてKnotの坂本さんは、「海外生産へシフトした、日本の時計製造業を再定義し、優秀な技術者や素材が集まる日本国内の工場で行うことから、Knotのプロジェクトは始まりました」と話してくれました。
「日本のモノづくりは非常に優秀です。このジャパン・クオリティを見直すとともに、日本の魅力を世界へ伝えることをコンセプトとしています。そのため地方にある素晴らしい素材や技術とコラボレーションし、高品質な時計をより多くのお客さまに手に取っていただけるよう低価格で提供しています」
デザイン、設計、部品の調達、組み立てから販売まで、そのすべてにKnot自らが携わり、中間業者を挟まないことでリーズナブルな価格を実現。「日本のモノづくりの魅力を世界にも広めたい」というコンセプトに共感した、パーツの製造を担う各地のパートナーの協力体制により、Knotの時計は生み出されているそうです。
また、ケースとベルトを自由に組み合わせられるのもKnotの魅力。
「シャツやネクタイをコーディネートするように、腕時計も“リストウェア”として、ライフスタイルやその日の気分に合わせて選べたら、もっと楽しいものになるはず」と坂本さん。
このファッション性の高いカスタム訴求が多くの人から支持を得て、腕時計を身近な存在とすることに成功。さらに、Knotは国産でリーズナブルなこともあり、“腕時計離れ”したスマホ世代の若年層にも支持されている点が特徴と言えます。
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今回は吉祥寺のショップで、実際に時計を手に取りながらカスタムしましたが、Knotはネットからもオーダー可能です。ケースとベルトを選択するだけで、組み合わせイメージが表示されるので、いろいろ試して自分好みの1本を完成させたいですね。
>> Knot
(取材・文/津田昌宏 スタイリスト/宇田川雄一 写真/田口陽介)