アクセルとブレーキの踏み間違いは若年層でも起こりうるトラブルですが、高齢者ドライバーの場合は大事故につながることも少なくありません。そんな中、2020年3月9日に経済産業省によるサポカー補助金制度がスタートしました。
すでに後付けの急発進抑制装置として国土交通省から認定を受けている、データシステムの「アクセル見守り隊 SAG297」と「ペダルの見張り番II AWD-01」(オートバックス専売モデル)も、この補助金支給の対象。令和元年度中に満65歳以上となるドライバーなら、全国の認定取り付け店で補助金2万円(消費税含まず)を差し引いた費用で製品を購入、装着できます。
この2製品は販売ルートが異なるだけで機能は同じ。アクセル信号を常時モニターし、停車中や徐行(10㎞/h以下)中にアクセルペダルを急激に踏み込まれると急発進を防止。パニックに陥ることなく、平常運転に戻れるようにサポートします。また、アクセルペダルとブレーキペダルを同時に踏み込んでしまった場合にも、ブレーキ動作を優先するので安心です。
また、アクセルを急踏み込みした回数やアクセルとブレーキを同時踏み込みした回数のメモリー機能を搭載しているので、自分の運転をチェックするほか、高齢者の家族が運転を確認して注意を促すこともできるようになります。
アクセルの急踏み込みを検知する感度レベルは5段階で設定可能。作動時は、警告音やLED点滅などで踏み間違いをドライバーに知らせるのでトラブルを認識でき、安全運転にもつながります。
付属のLED内蔵の切替スイッチを押すことで、急勾配の坂道発進時や交差点での右折時などでシステムを一時的にOFFにできます。また、再びアクセルを踏むことで機能が自動的にONに戻るので、設定し忘れる心配もありません。
取り付けには別売りの車種別専用ハーネスが必要ですが、車両に対しての加工は不要。多くの国産車(適合は同社のHPで要確認)に取り付けられます。
右折または左折時のウインカーに連動して自動的に急踏み込み防止機能を一時停止できるようになるオプション品。交差点での右折時や徐行からの本線合流時など、急踏み込みが想定されるシーンでスムーズな走行が可能になります。ただし、ハザード点滅時(左右ウインカー同時点滅時)は急踏み込み防止機能は一時停止せず、急踏み込み防止機能が作動します。
(文/常國伸太郎 写真/澤田和久)