パイオニアが展開するカーAVブランド、カロッツェリアのフラッグシップモデル「サイバーナビ」。業界トップクラスの先進性能で人気を誇っているが、昨冬リリースの最新モデルではネットワークスティックを同梱(型番の末尾が-DCのモデルに標準、それ以外のモデルにオプション)し、「docomo in Car Connect」によるネットワーク機能が利用可能だ。
通信機能を搭載しているカーナビのほとんどはスマホのテザリング機能を利用してサーバーへとアクセスするため、接続にひと手間かかるうえパケット消費も気にする必要がある。しかし、サイバーナビでは接続の手間がなく、定額で使い放題(型番の端末が-DCのモデルは最初の1年は無料・2年目以降は1万2000円/年額)を実現。サーバーからの情報取得を内蔵機能と同様に利用できる。
これによりサイバーナビでは、リアルタイム/サーバー蓄積の詳細な渋滞情報や施設検索データ、駐車場満空情報、ガソリンスタンド価格など、ドライブに役立つ最新情報を得られ、最新地図データの更新までOK。YouTube視聴や家庭用レコーダー(対応機種)のリモート再生などエンタメも充実する。
そのうえ、サイバーナビを車載Wi-Fiルーターとしても利用でき、手持ちのネットワーク機器でインターネット接続が行える。スマホやタブレット、ゲーム機、ストリーミングメディアプレーヤーなど多彩なユニットを活用できる。これまでになかった新たなカーライフを実現し、さまざまな場面で活躍してくれるだろう。
車内にインターネット環境が整うことで、近ごろ急激にニーズが増えてきた「テレワーク」にも対応できるようになる。移動の合間にPCを使ってメールを確認したり、Webサイトを閲覧して調べものをしたりできる。ミニバンなど、車内スペースに余裕があるクルマならば家族の干渉を避け、愛車を移動オフィス化するのもアリ。インターネット接続はWi-Fiスポットを検索して「ネットワーク名(SSID)」を選択した後にパスワードを入力するだけでOK。これはタブレットやスマホでも同じだ。
一方、エンタメ面についてもグンと充実する。運転中は好きな音楽を流している人も多いだろうが、そんなときでもCDやUSBメモリーの収録曲だけでなく、Bluetooth接続したスマホの音楽ストリーミングアプリを使って、その時に聞きたい曲や最新のヒット曲をエンドレスで楽しめる。また、radiko(ラジコ)などのアプリを利用すれば地方のラジオ放送も聞ける。
そして、駐車場やパーキングエリアでの休憩中ならばYouTubeを見たり、スマホやストリーミングメディアプレーヤーで取得した動画をHDMI接続でナビ画面や接続した後席モニター画面に映し出したりもできる。
さらに、カロッツェリア独自の「レコーダーアクセス」機能では、自宅やオフィスに設置した家庭用レコーダー(対応機種情報はカロッツェリア公式サイトに掲載)にアクセスでき、録画した映像を車内で自由に見られる。
また、家庭用ゲーム機を持ち込んでクルマの中からインターネット対戦もできる。後席でもエンタメを楽しむには別売りの後席用モニターの接続がオススメだ。
▼ネットワークスティックが1年間使い放題!
▼ネットを利用したPC作業に◎
▼通信ゲームが楽しめる!
▼ストリーミング再生を行う音楽アプリも使える!
▼自宅のブルーレイレコーダーにアクセスして車内で視聴できる!
▼別売りの後席用モニターも用意
■ナビ機能でも通信ができるから使い勝手がいい!
サイバーナビは、ネットワークスティックによるインターネット接続で、ナビ機能もグンとグレードアップする。カロッツェリア独自のスマートループは、ユーザーの走行データを基にした渋滞情報を得られるもので、渋滞箇所を地図上に表示するだけでなく、サーバー側で最適ルートを導き出すクラウドタイプの「スーパールート探索」も可能。さらに、他のサイバーナビユーザーがアップロードした写真で渋滞が発生しやすい箇所の状況を確認できる「スマートループアイ」にも対応している。渋滞対応能力の高さは業界トップと言えるだろう。
また、タイムズや三井のリパーク、名鉄協商パーキングのリアルタイム満空情報やガソリンスタンドの最新価格情報、テレビ番組で紹介された施設などの情報も得られる。通信を備えたカーナビならではの検索機能を実現している。そして絶対に見逃せないのが地図データの自動更新(全データ更新は除く)だ。市販カーナビのほとんどはPCやSDメモリーカード、インターネット環境を用いたデータの書き換え作業が必要になるが、サイバーナビでは新しい地図データがサーバーにアップされると通知が地図画面上に表示。アイコンにタッチするだけで自動的に更新作業が行える。ツールが不要で手間もかからないばかりか、データ更新作業中でもナビ機能を通常どおり使えるなど使い勝手抜群だ。つねに新鮮な地図を使用でき、サイバーナビらしいパフォーマンスを最大限に発揮する。
■容量を気にせず通信が可能な車載用Wi-Fiにも注目
サイバーナビ同様に、車内オンライン化を実現するのが、カロッツェリアの車載用Wi-Fiルーター「DCT-WR100D」。発売前から予約が殺到するほどの超人気アイテムだ。サイバーナビに搭載されているネットワークスティック同様、NTTドコモの「docomo in Car Connect」に対応しているもので、カロッツェリアのカーAVユニットをはじめ、スマホやタブレット、ゲーム機、ストリーミングメディアプレーヤーなど多くのWi-Fi対応機器を接続できる。
気になる利用料金は「使い放題」で年額1万1200円と格安設定。別途、Wi-Fiルーター本体の購入に2万7500円が必要だが、2年間使うとして計算すると、1カ月あたりは2042円になる。
マイカー通勤をしている人や毎週末のレジャーもクルマで出かける人であれば、十分にお得感のある価格設定といえる。最大5台のネットワーク機器を同時接続でき、同乗者それぞれが自由に使えるのもウレシイ。なお、このユニットは走行中の使用が前提で停車中は最大1時間まで(走行前は30分まで)の動作となる。
▼加工不要で簡単取り付け!
▼スマホで設定OK!
>> パイオニア カロッツェリア「サイバーナビAVIC-CQ911-DC」
>> パイオニア カロッツェリア「車載用Wi-Fiルーター DCT-WR100D」
<文/浜先秀彰、写真/金沢文春>