新たな生活様式を求められる昨今、さまざまな場所で働いたり学んだりする機会が増えつつあります。 場所にとらわれずPCやスマホを活用することに備え、モバイルWi-Fiルーターはぜひ導入しておきたいアイテムです。従来のWi-Fiスポットでは対応しきれなかった場面でも、快適なオンライン環境を容易に整えられます。
そこで、通信回線を選ばずに使える“SIMロックフリー”のモバイルWi-Fiルーターとしてチェックしておきたいのが、NEC「Aterm」シリーズです。中でも21年4月8日に発売されたLTEモバイルルーター「Aterm MR10LN」は見逃せません。
そこでIT・ガジェットライターの井上晃さんに、同機の魅力について聞きました。
ITライター・井上晃さん
スマートフォンやタブレットといったIT機器を軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。さまざまなWebメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿している。
■学生や社会人などの新生活にアジャストする
そもそも、一人暮らしを始める学生やビジネスパーソンにとって、ネット環境は必須のライフラインです。とはいえ、住まいに必ずWi-Fi環境が備わっているとは限りません。新たに光回線を契約しようとしても、導入できるかどうかは立地条件によって異なりますし、導入までに時間がかかることもあります。
一方のモバイルWi-Fiルーターならば、スムーズな導入が可能。「Aterm MR10LN」の場合、端末本体を購入し、別途SIMカードを入手すれば、手元の設定操作ですぐに利用を開始できます。
同機は、国内においてNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天の4回線のバンドに対応。さらに、「APN(アクセスポイント名)」も30以上がプリセットされているので、初期設定も使いたいサービスを選ぶだけで容易です。
そして、外出先にもWi-Fi環境を持ち歩けます。通勤・通学中の移動時間や、サテライトオフィス、Wi-Fi環境のない校舎など、場所を問わずにネットを快適に利用できるのはモバイルWi-Fiルーターならでは。セキュリティに不安のある公衆無線LANの使用を避けられることもメリットです。
ちなみに、Aterm MR10LNは、「WPA3」という最新のWi-Fiセキュリティ規格に対応。WPA3に対応している最近のスマートフォンでは、より安心して利用できます。
■場所を選ばずインターネットが活用できる
これまでも「カフェでノマド」に代表されるように、外で仕事をするスタイルはありましたが、今後は「密を避ける」という目的で、人の少ない場所で作業することが増えるでしょう。
例えば、アウトドア施設や旅館などに赴いて、「ワーケーション」として息抜きしながら働くスタイルも一般に認知されるようになりました。しかし、アウトドア環境で、Wi-Fi環境が整っていることは至極稀。宿泊施設も、温泉街の老舗旅館などでは、Wi-Fiが使えないことは良くあります。自前のモバイルWi-Fiルーターは、通信環境の有無を気にせずに柔軟な働き方の実現に貢献するのです。
特に「Aterm MR10LN」は、4000mAhの大容量バッテリーを備えていて、21時間の連続通信時間を誇ります。全く充電できなくても、丸一日Wi-Fi環境を維持できると思えば心強さ抜群。実際のワーケーションでは、車中や宿などで充電が行えますから、ゆとりをもって運用できます。
さらに、同機は未使用の際に、自動で休止状態に切り替わります。電源のオン・オフをこまめに管理せずとも、初期設定で最大約750時間の連続待受が実現できるのは嬉しいポイント。また、本体を操作しなくても、子機からのアクセスで休止状態から復帰できるなど、使い手のことを考えた設計も評価できます。設定をすれば最大約2000時間の連続待受も可能です。
■移動先や出張といった需要も
ワーケーションのひとつのスタイルとして、クルマをオフィス化することも流行っています。自宅に書斎がない人にとっては、駐車場に置いてある車がビジネス用の空間になりますし、ちょっと景色の良い場所まで向かえば、気分よく仕事ができるという利点もあります。
これらのシーンでも、丸一日使えるモバイルWi-Fiルーターがあれば、エンジンをかけている時間を減らしつつ、ノートPCで作業が行いやすくなるでしょう。
ちなみに、「Aterm MR10LN」は、デュアルSIM対応で、ナノサイズのSIMカードを2枚セット可能です。もし会社からSIMカードが支給されているような場合には、プライベート用の通信プランと使い分けられます。例えば、日中の営業時間内は支給されたSIMカードで通信を行い、それ以降はプライベートのSIMに切り替えるようなイメージです。
また、170以上の国と地域で利用可能なバンドにも対応しています。コロナ禍で出番こそ少なくなっていますが、海外旅行や出張のようなシーンでも、現地では国際ローミングを利用することで、普段使っているSIMカードを取り外すことなく、通信手段を確保可能。取り外したSIMカードを紛失するリスクも抑えられますね。
■家族でも使える万全の仕様
もちろん、一人暮らしだけでなく、子どもがいるような家庭でも便利に使えます。同機は11ac/a/n/b/g/nに対応しており、同時に16台のデバイスを接続可能。オンライン学習にも、重宝するでしょう。
一方で、幼い子どもが無制限に通信できてしまうと、YouTubeの見過ぎなども心配になるもの…。しかし、「Aterm MR10LN」ならば、指定の端末がWi-Fiに接続できる時間を制限可能な「こども安心ネットタイマー」機能が備わっています。夜8時以降はWi-Fiを利用できない、といった設定にしておけば安心して運用できるでしょう。
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フリーライターという立場で感じるのは、スキマ時間で効率よく作業するのが重要だということ。例えば、取材現場のちょっとした待ち時間に、モバイルWi-Fiルーターで通信環境が確保できれば、うろうろとWi-Fiが使えるカフェを探す時間を有効活用できて生産的です。もちろん、これは学生やビジネスマンにも当てはまることでしょう。
また、モバイルWi-Fiルーターには様々な製品がありますが、意識しておきたいのは、何かトラブルがあったときにサポート面で安心できるかどうかです。NECのAtermシリーズは国内拠点で設計・生産されているほか、国内のサポート体制も整っていますので、個人・法人を問わず選択しやすい製品だと思います。
>> NEC「LTEモバイルルータ Aterm MR10LN」
<取材・文/井上晃 写真/下城英悟 スタイリング/宇田川雄一 モデル/凪>
衣装協力…ミレーのジャケット/2万8600円、パンツ/1万4300円/、ハット/6160円(問:ミレー・マウンテン・グループ・ジャパン)