2016年のアウトドアシーズンも本格的にスタート。キャンプ、マリンスポーツ、釣りなど、都会からさまざまなフィールドに足を運んでいる人も多いはず。大自然の中で過ごしていると欲しくなるのが、機能面で優れ、タフに使えるアウトドア用の腕時計だ。
ただ時間を見るだけじゃない、“計測道具”があればフィールドの過ごし方が変わる。街と違い、自然の中は濡れたり汚れたりすることも多いもの。どんな状況でも気にせず使えるのは大切なポイントだ。
数あるアウトドアウオッチの中から編集部が選んだのが「セイコー プロスペックス アルピニスト」。Bluetooth通信機能でスマートフォンと連携し、専用アプリを介して登山計画の作成や登山記録を管理出来る優れモノ! さっそく登山、レジャー、街で使い、便利に使えるポイントを確かめてみた。
初めての山でも進み具合が分かるから安心!
今年のゴールデンウイーク前半、筆者はひょんなことから約20年ぶりに登山にチャレンジすることになった。登山ガイドでは一応“初心者コース”となっていたものの、その行程はかなりハード。登り始めて30分もすると足がガクガク……。日ごろの運動不足を呪うことになった。
この登山で反省したことがひとつ。それは事前の計画をきちんと立てなかったこと。「初心者向きだし大丈夫」とタカをくくっていたが、いざアタックを始めると自分が今どのあたりにいるのか、あとどのくらい登るかがわからない!休憩するタイミングが図れず、精神的な負担も大きくなってしまった。
その反省から「セイコー プロスペックス アルピニスト」を使って再度登山にチャレンジしたのだ。「セイコー プロスペックス アルピニスト」の専用アプリ内には、山と溪谷社から提供された日本百名山の代表的なルートがプリセットされているため、スマートフォン側で登山のルートを選び腕時計に転送するだけ。簡単に登山計画を作成できるのだ。
アプリで登山計画を立てたら、事前にBluetoothでスマートフォンとペアリングした「セイコー プロスペックス アルピニスト」を同期する。これでデータを簡単に転送できる。これで準備はokだ。
「登山計画達成率」を確認できるのが便利
筑波山はパワースポットとしても有名な山でケーブルカーやロープウェイを使って多くの観光客が山頂に訪れる。標高は高くないが登山コースはそれなりにハード。「セイコー プロスペックス アルピニスト」の機能を試すにはうってつけだ。今回は筑波山神社から男体山山頂、女体山山頂を回るコース(歩行距離約6km、標高差約650m)。
スタート地点で「セイコー プロスペックス アルピニスト」に転送しておいた登山計画データを呼び出し、「REC」ボタンで記録をスタートする。
「セイコー プロスペックス アルピニスト」で高度計モードを選ぶと、画面中央に現在高度が大きく表示される。進むにつれて高度が上がっていく様子を見るのは単純に楽しいし、何よりキツさを感じながら登る“結果”が一目瞭然なので、足を前に進めるモチベーションに繋がる。
さらに左右の画面端には、計画に対してどれくらい進んだかを示す「登山計画達成率」を表示(左が上り、右が下り)。進み具合が感覚的に分かる。また、これにより今のペースなら何時くらいに山頂に着くか、あとどれくらい登ったら休憩しようなどの判断がしやすくなる。
前回の登山では自分の位置や残りの標高などが何も分からなかったので、登っていても不安や疲労ばかりが大きくなった記憶しかない。状況を客観的に把握することで肉体的に辛くてもメンタルが折れずに山頂を目指せる。これは大きい!
山頂に到着し、下山したら再び専用アプリを立ち上げて同期。すると登山記録をスマートフォンで見ることができる。記録には道中で撮った写真を5枚まで貼ることができ、記録と共にいい思い出になる。記録をグラフ化できるのも便利だ。
登山だけじゃない!アウトドアで便利な機能が充実
「セイコー プロスペックス アルピニスト」が活躍するフィールドは登山だけではない。例えばキャンプ。自然の中で過ごすときも「セイコー プロスペックス アルピニスト」に搭載されている機能が役立つのだ。
筑波山に登った数日後にキャンプインのフェスに参加したが、これはいい!と感じたのがソーラー充電機能。晴れた屋外で直射日光に約2分当てるだけで1日分の電力をまかなえる。通信機能を備えているのにフル充電で約5カ月分の電力を蓄えられるのだ。普通に生活している限り電池切れの心配がないため、アウトドアでも安心して使えた。
さらに「セイコー プロスペックス アルピニスト」には気圧、温度、方位の3つのセンサーが搭載されている。気圧の変化をチェックすることで天候の予測ができるし、温度を見てテントサイトからステージに向かう際に上着を持っていくべきか考えることもできた。
そして会場内でスマートフォンと通信することで、現在地の日の出日の入時刻を調べることもできます。オールナイトフェスの場合、日の出はピークタイム。その時間が分かることで休憩(睡眠)の計画も立てやすい。
もちろん防水性にも優れているから(10気圧強化防水)、フェスでの急な天候の変化はもちろん、キャンプの水場でも何の心配もなく使えます。「登山はやらないけれど、タフなアウトドアウォッチを探している」という人にもオススメだ。
ビジネスシーンにもマッチ!毎日使えるデザイン
気に入ったアウトドアウオッチは街中でも使いたくなるもの。しかしあまりにもゴツゴツしたものだと合わせる洋服を選ぶ。「セイコー プロスペックス アルピニスト」はシンプルでブラックを基調としたデザインなので、休日のカジュアルな洋服はもちろん、スーツやジャケット&ビジネスバッグに合わせやすい。これひとつあればシーンを選ばず使うことができるのだ。
街中でも気圧計を使って天候を予測できるし、日没の時間を調べて夕日を楽しむなどいろいろな使い方ができる。ソーラー充電機能で電池切れも気にすることなく、スマートフォンとBluetoothで繋げばいつでも正確な時間を表示してくれる。毎日をアクティブに楽しみたい人にピッタリの一台だ。
“山の日”制定記念限定モデル
2016年8月11日より新たに国民の祝日となるのが、「山の日」だ。その制定を記念して作られた「セイコー プロスペックス アルピニスト」数量限定モデルも登場する。デザインは夏山登山で見られる“雪渓”をイメージしたものだ。
【セイコー プロスペックス アルピニスト】
https://www.seiko-watch.co.jp/prospex/land/alpinist
共通仕様
材質:ケース/プラスチック ベゼル/アルミ材 裏ぶた/ステンレス
バンド材質:シリコン
ケースサイズ:57.9×48.1×13.6mm
防水:日常生活強化防水(10気圧強化防水)
共通ムーブメント仕様
キャリバーS830
時間精度:平均月差±20秒(気温5℃~35℃において腕につけた場合)
ソーラー充電機能:パワーセーブ機能つき(フル充電時より約5ヶ月間駆動)
高度計測機能(登高スピード、高度)、高度補正
登山計画達成率表示機能、リバースモード、ドリフトキャンセル機能
登山データ記録機能
気圧計測機能(気圧傾向グラフィック、気圧)、温度計測機能
方位計測機能(方位、方位角度)、磁気偏角補正、磁気キャリブレーション
日の出日の入り時刻表示機能(登山計画位置、現在位置)
設定機能(体重、装備重量、単位)
Bluetooth®通信機能(Bluetooth®Smart)、機内モード
ストップウオッチ機能(1/10秒計測、100時間計)
アラーム機能(デイリーアラーム3チャンネル)
ワールドタイム機能(世界42都市+7大陸最高峰+富士山)
LEDライト機能、コントラスト調整機能、サウンドデモ機能
フルオートカレンダー機能(2064年12月31日まで)
(取材・文/高橋 満)