1955年に電気シェーバーという新たなシェービングスタイルを提案して以来、65年以上にわたり、「深剃り」「肌にやさしい」という命題を追求し続けてきたパナソニック。そのひとつの回答といえるのが、2002年の登場から現在に至るまで先端技術を導入し、さまざまな進化を遂げてきた「ラムダッシュ」だ。そこで、ラムダッシュに脈々と受け継がれてきた「モノづくりに対する姿勢=DNA」を紐解いていく。
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2002年の誕生以来、「ラムダッシュ」は一貫して国内の彦根工場で開発・生産されてきた。
パナソニック・ラムダッシュのマーケティング担当である山本健司さんは、「究極の剃り味を実現するためにまず取り組んだのが、刃の鋭角化でした」と語る。
当時の電気シェーバーは内刃の角度が60~90度のものが多かったが、これだと剃り味が鈍く、肌への負担も大きかった。それを30度にまで鋭角化するのに苦心したという。
「そのためには、刃をより薄くすると同時に、刃の耐久性も上げなければなりません。それを可能にしたのが日本刀の鍛造技術です。安来鋼を素材に採用し、熟練の職人が鍛造することや、技術の蓄積があればこそ、従来にない鋭い切れ味が実現したのです」
そして、ラムダッシュの地位をさらに確固たるものにしたのがリニアモーター。
「『リニアスムーサー』としてラムダッシュ以前から搭載されていた技術なのですが、代を重ねるごとに小型化やストローク数の向上を果たし、最新モデルでは毎分1万4000ストロークを達成。内刃をダイレクトに高速駆動させることで、とらえたヒゲを逃さず剃り上げてくれます」
例えばハイエンドモデルである6枚刃の場合、なんと毎分8万4000回ものカットアクションを行なうというから驚きだ。さらに、ヘッド部が5方向に動き、アゴ下など剃りにくい部分のヒゲにも対応する密着5Dシステムを採用。
「いずれも長年にわたる技術と経験の積み重ねがあるからこそ実現できたもの。近年ではスキンケアシェーバーを登場させるなど、新たな挑戦にも余念がありません」
まさに日本のモノづくりを象徴するラムダッシュの進化。今後も大いに期待したい。
■ラムダッシュのDNAを継承したハイエンド「ラムダッシュPRO 6枚刃」
「ラムダッシュPRO 6枚刃 ES-LS9BX」(オープン価格)
ラムダッシュ史上最高の技術を惜しげもなく投入した最上位モデル。剃り味はもちろん、肌へのやさしさや使い勝手など、あらゆる面でリファインが施された。「6枚刃と密着5Dシステムの組み合わせが実現する極上の剃り味は、くせヒゲや伸びたヒゲでも実感できます」(山本さん)
【DNA…1】システム刃
アゴ下のあらゆるヒゲをキャッチするアゴ下トリマー刃
長いヒゲを取り込みやすいほか、「寝たヒゲ」「くせヒゲ」を起こしやすくしたチタン製の新刃で、カット率が大幅にアップした。
ピッタリ密着するから肌にやさしい6枚刃システム
アゴ下の複雑な凹凸部分や、頬や首周辺のやわらかい部分にもぴったりと密着。肌への負担を抑えて深剃りができる。
【DNA…2】高速リニアモーター
専用開発した小型軽量のリニアモーターで、約1万4000ストローク/分を実現。ヘッド部内蔵のため、刃をダイレクトに高速駆動させて、パワーロスを低減する。
【DNA…3】密着5Dヘッド
ヘッド部が前後・左右・上下に加え、前後にスライド、ツイストと5方向に動き、顔の形状に合わせて剃りあげる。また、6枚の刃が上下にやわらかく大きく浮き沈みすることで、圧力が均一にかかりやすい、密着フロート機構を新搭載。
■スキンケアも可能なラムダッシュの新境地「スキンケアシェーバー ラムダッシュ」
「スキンケアシェーバー ラムダッシュ ES-MT22」(オープン価格)
シェービング機能に加え、保湿成分などを肌の角質層まで浸透(※2)させる保湿モードや肌をリセットするスキンクリアモードなど、イオンの力でスキンケアできる機能を搭載した野心的モデル。「いま拡大しつつある男性のスキンケア市場。今後のニーズを見据えて、シェーバーの新しい文化を創るべく投入しました」(山本さん)
【DNA…1】保湿モード
化粧水や乳液を肌に塗った後(※3)、保湿モードにしてイオンプレート正面を肌に当てれば、保湿成分やビタミンCが角質層まで浸透(※2)。手で塗るよりも浸透量が大幅にアップして、効率よくスキンケアが行える。
【DNA…2】スキンクリアモード
キャップにコットンを取り付け、化粧水を染み込ませてやさしく拭き取るように使用。浮かせた皮脂や毛穴汚れ、古い角質などをコットンに吸着させて除去する。
【DNA…3】先進のシェービング技術
2枚の深剃り刃でトリマー刃を挟んだ3枚刃システムや高速リニアモーター駆動、左右に動くヘッドが肌に密着することにより、しっかりとシェービング可能。
【「ものづくり」へのこだわりを実感できるラムダッシュの系譜】
■ハイエンド機能を搭載した5枚刃モデル「ラムダッシュPRO 5枚刃」
「ラムダッシュPRO 5枚刃 ES-LV9V」(オープン価格)
アゴ下トリーマー刃を1枚搭載。プラス2種4枚の極薄深剃り刃と6枚刃モデル同様の高速リニアモーター駆動で、あらゆるヒゲをやさしく剃り落とす。密着5Dヘッドも搭載し、6枚刃モデルに肉薄する性能を有する。
▼新5枚刃システムでシェービング性能アップ!
中央にアゴ下トリマー刃を設置。濃いヒゲはもちろん、アゴ下にある長い寝たヒゲも逃さずキャッチし、確実に剃りきる。
▼圧倒的なストローク数でシェービング時間を短縮
「6枚刃」と同じ、約1万4000ストローク/分の高速リニアモーターを搭載。圧倒的なストローク数で、一度とらえたヒゲを短時間で逃さずカット。
▼複雑な肌の形状にも対応
360度全方位に傾く密着5Dヘッドを搭載。複雑な凹凸部分にもぴったりと密着してヒゲをキャッチする。
■リニアモーター搭載のスタンダードモデル「ラムダッシュ3枚刃」
「ラムダッシュ 3枚刃 ES-LT8B」(オープン価格)
約1万3000ストローク/分の高速リニアモーター駆動を誇る3枚刃モデル。トリマー刃や密着3Dヘッド搭載で、上位モデルに迫るシェービング性能を発揮する。
▼中央のトリマー刃でさまざまなヒゲに対応
2枚の深剃り刃でトリマー刃を挟んだシステム刃で、濃いヒゲをしっかり剃り切る。ヘッド部には「前後」「左右」「上下」に可動する密着3Dヘッドを採用。
▼濃いヒゲでもパワフルに剃り切る
上位モデルに迫る高速リニアモーター駆動で、負担がかかる濃いヒゲも逃さずパワフルにシェービング可能。
【パナソニック・電気シェーバーHistory】
65年以上も前から始まった、パナソニックの電気シェーバーづくり。その長いトライアンドエラーの歴史の中で受け継がれてきた「こだわり=DNA」をダイジェストでご紹介する。
【1955年】パナソニック初の電気シェーバー「MS10」発売
【1995年】リニアモーター駆動のシェーバー「ES881」登場
【2002年】初の「ラムダッシュ」ブランド、ラムダッシュ3枚刃「ES8093」誕生
【2007年】ラムダッシュ4枚刃「ES8259」登場
【2011年】新開発の「くせヒゲリフト刃」を搭載したラムダッシュ5枚刃「ES-LV90」登場
【2019年】「ラムダッシュAI」と「高速リニアモーター駆動」搭載のラムダッシュ5枚刃「ES-LV9E」登場
【2021年】初の6枚刃搭載ラムダッシュ「ES-LS9AX」誕生
※1:内刃の往復運動が1分間に約14,000ストロークはラムダッシュ6枚刃と5枚刃のみ(電気シェーバーにおいて)。2022年7月5日現在。パナソニック調べ ※2:ヒアルロン酸・ビタミンC・ビタミンC誘導体を含む化粧水をおすすめします ※3:乳液・美容液・クリーム・シートマスクは、保湿モード使用時のみ
>> パナソニック「メンズシェーバー(電動・電気シェーバー)」
<写真/湯浅立志(Y2)>