思わず語りたくなる出来栄え。アンダー10万円で手に入るカルレイモン渾身の機械式ラグスポ時計

腕時計選びは難しい。見た目が良さそうでも性能が伴っていなかったり、これだと思うモノでも価格が高すぎたりしてしまえば断念せざるを得ない。まさに“あちらを立てればこちらがたたぬ”状態に陥ってしまうことが多々ある。

腕時計好きにとってはある種「そういうもの」として、半ば諦めムードがあるが、そんな状況に“待った”をかけるブランドがある。そう、KARL-LEIMON(カルレイモン)だ。

■腕時計好きにこそ知ってほしい。日本製にこだわるウォッチメーカー・カルレイモン

カルレイモンは2人の留学生により2017年に立ち上げられた新進気鋭のブランド。躍進の背景にあるのは、高いデザインと品質を兼ね備えた腕時計は、軒並み手が出せる価格帯のモノがなかったこと。その経験から、「同じような悩みを抱えている人が多いはず」という信念の下、腕時計好きによる腕時計好きのための本格時計を作ることを決意。

そして、記念すべき1本目は、国内外のクラウドファンディングで1000万円以上の支援を達成。3万円台とは思えないクオリティのムーンフェイズウォッチを完成させたのだ。

当時、まだ何の後ろ盾もない中での成功は、彼らの思いに共感し、期待していることの現れだといえるだろう。

■カルレイモンが誇るラグスポウォッチ「Majesty(マジェスティ)」に機械式モデルが登場!

クラウドファンディングにより多くのフォロワーを獲得したカルレイモン。長年使えるクラシカルなデザインを得意とする彼らが目を付けたのが、ラグスポ時計だ。

“ラグスポ”というジャンルが誕生した1970年代においては、加工技術の複雑さから価格が高級にならざるを得なかった。時代と共に技術も進歩し、この問題は解消されるかと思いきや、ラグスポ自体の人気が高まったことで、むしろ価格は上がり続けているのが現状だ。

そんな状況に疑問を抱いたカルレイモンは、「本格的な機械式のラグスポ時計を10万円以下で実現させたい」という目標を掲げる。まず、2020年にクォーツ式のトリプルカレンダームーンフェイズ「マジェスティ」を発表。そこから3年、絶えず研究を続けた結果、ついに機械式の「マジェスティ」を完成させたのである。

「MAJESTY AUTOMATIC 3HANDS DATE BLUE」(数量限定特別価格:7万2600円、通常価格:9万6800円)、ケースサイズ40mm、厚さ9.8mm、自動巻き(Miyota 9015)、パワーリザーブ42 時間(最大巻上時)、SSケース(グレード316L)、5気圧防水

では実際に、「MAJESTY AUTOMATIC」を詳しく見ていこう。

深みのあるスタイリッシュな青文字盤に浮かび上がるのは、ポリッシュ仕上げの多面ダイヤモンドカットが施されたバーインデックス。

装飾という装飾が施されていないシンプルデザインゆえ、細部の仕上がりで差が付いてしまうが、そこはカルレイモン。バーティカルブラッシュ仕上げのロゴやミニッツトラックインサイドリングなど、多くの人が見逃してしまうような部分もこだわることで、高級感を巧みに演出している。

ケースからブレスレットまで流れるような「ブレス一体型」デザインは、ラグスポウォッチらしい意匠。見た目だけでなく、装着感も向上するという意味では、非常に合理的なデザインといえるだろう。

ベゼルの正面側はブラッシング仕上げ、エッジ部分はポリッシュ仕上げと、部分によって異なる仕上げを施すことで立体的な造形をアピールするとともに、クラス感も恣にしている。

▲インデックスと時分針には蓄光塗料を施している。視認性を高めるだけでなく、スポーツウォッチらしさも健在

▲インターチェンジャブルストラップを採用。工具なしでストラップを交換できるため、1本でさまざまな装いが楽しめる(ストラップは別売り)

前述の通り、いくら見た目が良くても、中身が伴っていなければ傑作とは呼べないが、その点についてもご安心を。本機に用いられているムーブメントは、世界の名だたる時計メーカーが取り入れているMIYOTAの「キャリバー9015」を使用。

厚みわずか3.90mmでありながら毎時間2万8800回の超高速振動を実現。精度の高さはもちろん、連続駆動時間は最長42時間というタフさも兼ね備えている。このことからも、カルレイモンが腕時計に対していかに真摯に向き合っているかが見て取れるはずだ。

■メカの駆動を楽しめるオープンハート「MAJESTY AUTOMATIC」も用意

「MAJESTY AUTOMATIC OPEN HEART BLUE」(数量限定特別価格:7万4800円、通常価格:9万9000円)、ケースサイズ40mm、厚さ9.8mm、自動巻き(Miyota 9029)、パワーリザーブ42 時間(最大巻上時)、SSケース(グレード316L)、5気圧防水

せっかく機械式時計を手にするなら、ムーブメントの美しい駆動を視認できる“オープンハート機構”を採用したモデルも視野にいれたいところ。

その際は、「MAJESTY AUTOMATIC OPEN HEART BLUE」が適役。ダイヤルに設けた小窓からは、時計の“心臓部”であるムーブメントの駆動を存分に堪能できる。これは、機械式オーナーならではの特権といえるだろう。もちろん、価格はアンダー10万円。もはや破格といって良い出来栄えだ。

■99本限定。精悍な佇まいのオールブラックモデルが復活!

「MAJESTY AUTOMATIC 3HANDS DATE LIMITED BLACK」(数量限定特別価格:7万7000円、通常価格:10万5600円)、ケースサイズ40mm、厚さ9.8mm、自動巻き(Miyota 9015)、パワーリザーブ42 時間(最大巻上時)、SSケース(グレード316L)、5気圧防水

「MAJESTY AUTOMATIC OPEN HEART LIMITED BLACK」(数量限定特別価格:7万7000円、通常価格:10万5600円)、ケースサイズ40mm、厚さ9.8mm、自動巻き(Miyota 9029)、パワーリザーブ42 時間(最大巻上時)、SSケース(グレード316L)、5気圧防水

かつて、初代「マジェスティ」と同じタイミングでリリースした100本限定のオールブラックモデル。なんと24時間以内で完売した実績を誇る人気色が「MAJESTY AUTOMATIC」で待望の復活を果たした。

ファッション同様、腕時計においてもブラックはあらゆる着こなしやシーンに左右されない万能色。登板機会が必然的に増えることを考えると、コスト面でも優秀なのは間違いない。それに、シリアルナンバー入りの特別仕様ゆえ、愛着もひとしおだ。

■リアルプライスがうれしい。憧れの機械式ラグスポ時計を手に入れるならカルレイモンで

絶え間ない研究や努力の結果、誕生した「MAJESTY AUTOMATIC」。アクセサリーとしての審美性、腕時計としての実用性、いずれもアンダー10万円とは思えない高水準の完成度を誇っている。まさに価格以上の満足感を得られる1本が、カルレイモンにはある。

>> KARL-LEIMON

<取材・文/若澤創>

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